2024年12月24日( 火 )

九州地銀(FG・FH)~今年の株価の行方は

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 日銀は今年最後の金融政策決定会合(12月19日~20日)を開催。黒田東彦総裁の会見から一夜明けた21日の日経平均株価は、「金融政策に当面変更はない」との見方から、前日比▲ 50円04銭の1万9,444円49銭。22日の日経平均株価も前日比▲16円82銭の19,427円67銭と続落して取引を終えている。【別表1参照】

 その流れを受けて、九州地銀(FG・FH)の株価もまちまちの動きを見せている。【別表2、3】を見ていただきたい。

この表から見えるもの

◆九州地銀(東証・福証)の株価は、12月に入り大きく値を上げてきている。22日の終値で、11月30日より値を下げている銀行はなかった。

・大きく値を上げているのは西日本FHで、前月末の1,075円から+152円の1,227円。経営統合して発足した西日本FHは10月3日、東証1部(福証)に上場。初日の終値は1,048円だったが、その後株価は低迷。11月9日には913円と最安値を付けたが、その後株価は大きく上昇に転じている。あたかも次なる金融再編を促しているように見える。次が山口FGで1,296円(前月末比+106円)。続けて九州FGで817円(同+64円)と続く。

・十八銀行と経営統合を予定しているふくおかFGの株価は538円(前月末比+43円)。一方、十八銀行は341円(同+16円)となっており、経営統合に暗雲が漂っていることを窺わせる株価の動きを見せている。

株価から見える金融再編の動き

 現在単独行の大分銀行の株価は449円(前月比+41円)。宮崎銀行は363円(同+1円)。佐賀銀行は303円(同+26円)となっており、上げ幅が小さいのがわかる。この株価の動きを見ると市場が金融再編を催促しているように思える。いよいよ今年も残すところ5営業日となり、ここ数日の株価の動きに注目が集まることになりそうだ。

 昨年10月は肥後銀行と鹿児島銀行が経営統合して九州FGが誕生した。今年10月には西日本シティ銀行と長崎銀行を主体に西日本FHが設立されている。毎年新たなフィナンシャルグループが誕生している。はたして来年の今ごろはどのような組み合わせが誕生しているのだろうか。

【北山 譲】

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