九州地銀の第3四半期決算~ふくおかFGが大幅減益
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九州地銀の2017年3月期(第3四半期)決算は、佐賀銀行が昨年に続き2日にトップで発表した。それに続き6日は、昨年10月に経営統合して発足した西日本FH(西日本シティ銀行・長崎銀行)の2行と、南日本銀行、筑邦銀行、山口FG傘下の北九州銀行の計5行が発表。
7日は、ふくおかFG(福岡銀行・熊本銀行・親和銀行)の3行と、経営統合を予定している十八銀行及び頭取をグループから派遣してふくおかFGと親密な関係にある福岡中央銀行の2行の計5行。これまでに九州地銀18行のうち11行が公表しており、残り7行の発表スケジュールは以下の通りとなっている。
・8日(水) 佐賀共栄銀行
・9日(木) 九州FG(肥後銀行・鹿児島銀行)
・10日(金) 宮崎銀行・豊和銀行・宮崎太陽銀行
・13日(月) 大分銀行2017年3月期(第3四半期)決算について
◆決算発表を終えた11行の経営成績【別表1】を見ていただきたい。
・ふくおかFGが大幅な減益となっているのが分かる。経常利益は前年比▲180億円の394億円(▲31.4%)。また四半期(当期)純利益も前年比▲111億円の253億円(▲30.6%)と大幅な減益となっている。特に熊本地震の影響を受けている熊本銀行の四半期純利益は、前年比▲43億円の2.3億円(前年比▲94.8%)と壊滅的な数字となっている。
・一方ふくおかFGとの経営統合を半年延期した十八銀行の経常利益は、前年比▲6億円の77億円(▲7.5%)となったが、四半期純利益は前年比+3.5億円の57.8億円(6.6%)の増益となっているのが目につく。四半期純利益がプラスなのは十八銀行のほかに、佐賀銀行が前年比+1.8億円で33億円(6.0%)。それに山口銀行傘下の北九州銀行で前年比+4.79億円で20億円(31.5%)の3行。
◆九州地銀の株価の推移表【別表2】をみていただきたい。
・ふくおかFGの大幅な減益決算は株価に反映しており、始値の株価は前日比▲23円の478円と大幅な下落。それにつられるように十八銀行の株価も大きく値を下げている。・対照的に減益となったものの、市場の予測よりも経営成績が良かった西日本FHの株価は、大幅な上昇に上昇している。
表から分かるように、日銀が昨年1月29日に導入したマイナス金利政策が、九州地銀にも大きな影響を与えているのが読み取れる。いよいよ九州地銀の金融再編もこれから本格化していくことになりそうだ。
【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】
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