アビスパ福岡、鮮やかな逆転劇で首位堅持 福岡3-1名古屋
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アビスパ福岡は17日、ホームのレベルファイブスタジアムに名古屋グランパスを迎えてJ2第19節の試合を戦った。エースFWのウェリントンを累積警告で欠くアビスパにとって、長くJ1の舞台で戦い続けてきた古豪名古屋との上位対決は、まさにJ2リーグ前半の天王山ともいえる一戦であった。
試合が動いたのは前半14分。ペナルティエリア内で、グラウンダーのクロスを受けた名古屋FWシモビッチは、ボールを持った足を軸に反転して冷静なシュート。GK兼田亜季重は反応できず、名古屋が先制点を奪った。
名古屋が押し気味で試合を進めるなか、流れが変わったのが後半14分、名古屋MF押谷祐樹のプレーだ。ボールを受けようとした福岡FWウィリアン・ポッピにスパイクの裏を見せたスライディングタックルを行い、レッドカードを受けて一発退場。名古屋はリードこそしているものの、1人少ない状態で30分以上戦わなければならなくなった。この状況の変化に対し、井原監督がベンチワークで講じた策が見事に的中する。後半20分、FWポッピとFWジウシーニョに替えてFW坂田大輔、FW石津大介を投入。すると26分、コーナーキックを石津が頭で合わせて同点ゴールを叩き込む。さらに34分にMF三門雄大に替わってチームの顔、MF“キング”城後寿が入ると、直後の38分に相手DFラインのあいだでうまくボールを受け、倒れ込みながら左足で勝ち越しゴール。アディショナルタイムには、石津がFW松田力とのワンツーから鮮やかなミドルシュートを突きさして3-1とした。3点目のゴール後には、名古屋GK渋谷飛翔はがっくりとピッチに突っ伏した。それほど、衝撃的な逆転劇だったのだ。
「ウェリントン頼りの解消」という課題に、逆転の3得点というこれ以上ないかたちで応えてみせたアビスパ福岡。U20W杯で経験を積み、さらに頼れる存在になったMF冨安健洋はじめ守備陣も見事な堅守を見せ、前半戦を首位ターンという最高のかたちで終えようとしている。この勢いを保てれば、いよいよ「1年で昇格」という今シーズンの目標も現実味を帯びてくる。
【深水 央】
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