生鮮特化型のスーパーを目指し悪戦苦闘(中)~(株)新鮮マーケット
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(株)新鮮マーケット 木本 泰雄 代表取締役社長
リテールパートナーズ傘下の(株)マルミヤストアが事実上の救済合併を行い、再出発した(株)新鮮マーケット。「新鮮市場」の(株)オーケーから店舗を承継し、昨年7月の稼働から1年が経過した。これまでの取り組みとこれからについてうかがった。
――前期の決算と今期の見通しについてはいかがですか。
木本 8カ月の稼働で約56億円でした。当初から1年目は人材育成、2年目は基盤づくりにする予定でした。2年目の今年は、法令遵守と人材育成を含め、既存店の改装も始めます。来年にかけて年3~4店舗進めていきます。今期は通期で86億円の売上高を計画しております。
6月に南大分を改装 既存店テコ入れへ
――改装は、まずはどこから手がけられるのですか?
木本 6月1日に南大分をリニューアルオープンしました。7月21日には日田の友田をやり替えます。お盆過ぎにも1店舗着手していきますが、1つずつ利益が出る体質の店舗にしなければならないと思っています。
――改装は店を全部やりかえられたのでしょうか?
木本 店の看板はきれいにしましたが、基本は売場を変えました。たとえば入口は従来の入口を封鎖し、すぐ横の青果の売場の目の前を入口にする工夫をしています。改装した店舗は1~2カ月後には店舗スタッフが検証したことを議論し合う会議を行う予定です。仮説と検証を繰り返し、地域に合った売場づくりができればよいと考えています。
――昨年4月は熊本・大分地震がありました。3月に買収を表明されて、すぐのことでしたよね。
木本 別府の山の手の店舗が、商品が落ちるなどの被害を受けましたが、臨時休業するほどではありませんでした。当時はまだオーケーさんが店舗を運営していて、6月24日の引き渡しまでは我々はタッチしておりませんでした。
――それでは1週間で経営を引き継ぎ、全店舗開店したのですね。
木本 1週間後にオープンでした。マルミヤ自体は18店舗承継したのですが、4店舗は既存店舗同士の距離が近すぎたのでグループ会社のアタックスが承継し、「新鮮市場AX」という屋号でオープンしました。価格表記もオーケーさんは税込表記でしたから、マルミヤと同じ本体価格表記に変更しました。価格表記の変更は後発となるのですが、変更して大きな混乱はありませんでした。逆に従業員は困惑したようでしたが。
――本当にバタバタだったのですね。従来からの取引先などに変更はありますか?
木本 取引先は基本的に従来通りです。この7月1日から、今本社のあるこの物流センターを、マルミヤグループの物流センターとして稼働をさせています。そのため食品と酒類の帳合をマルミヤに合わせ、商品の原価低減に取り組んでいます。もともとこのセンターは、三菱食品さんが入居していましたが、同社の大分撤退にともないグループセンターとしての活用準備を進めていました。運営は従来通り佐藤食品さんにお任せし、三井食品、大分県酒類卸が加わりました。日本アクセス、国分九州さんとも取引しています。
――マルミヤグループも事業拡大に対応していくのですね。
木本 それまでは宮崎は宮崎で、熊本は熊本の取引先から配送していただいていましたが、これを統一しました。何せ稼働したばかりで商品が届くのが遅いとか早いとかいろいろありますが、それもこれから試行錯誤を繰り返し、使えるようにしていきたいと考えています。
(つづく)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:木本 泰雄
所在地:大分市大分流通団地2-2-2
設 立:2016年4月
資本金:5,000万円
売上高:(17/2)約56億円(実働8カ月)<プロフィール>
木本 泰雄(きもと・やすお)
1953年7月23日大分県生まれ。95年6月(株)マルミヤストア入社。2005年11月マルミヤストア執行役員となり、10年8月取締役店舗運営部長・開発部長を経て、16年4月(株)新鮮マーケット代表取締役社長に就任した。関連キーワード
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