麻生副総理、ヒトラーの「動機は正しい」と語る～懲りないナチス賛美発言

　福岡８区選出の国会議員、麻生太郎副総理は29日に開かれた講演会で、ヒトラーの動機は「正しかった」と発言した。

　横浜市で開かれた麻生派研修会で発言したもの。麻生氏は講演で

　「少なくとも（政治家になる）動機は問わない。結果が大事だ。何百万人も殺しちゃったヒトラーは、いくら動機が正しくてもダメだ」

　と発言した。

　「ヒトラーの動機」が具体的に何を指すのかは不明だが、人種主義や優生思想、ファシズムなどに代表される「ナチズム」のもとで領土拡大を続けたヒトラーの何が「正しい」のか。お得意の弁舌で、国民に対してきちんと説明する責任がある。

　2013年には、憲法改正をめぐる議論のなかで、ナチス政権の「手口を学んだらどうか」とも発言して国内外から批判を浴びていた（後日、撤回）。「手口」から一歩進んで思想の「正しさ」にまで言及した今回の発言をみると、麻生氏は「失言」ではなく骨の髄までナチス・ヒトラーを評価しているのだろう。

　ある種の男たちは、「悪」とされているものをあえて評価することで「おれは分かってんだよ（おまえらには分かんないだろうが）」という態度を取ることがある。斜に構えて「世の中を分かっている」風な口ぶりでつけあがる連中だが、俗に「中二病」と呼ばれるように一時的・衝動的なふるまいであって、大人になるまでこじらせる者は「まれ」でもある。

　麻生太郎氏、早く大人になりなさい。

【小山田　浩介】