2019ラグビーW杯開催まで2年 盛り上がりは今ひとつ
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オリンピックとサッカーワールドカップと並んで、世界3大スポーツイベントに位置付けられているラグビーワールドカップ(以下W杯)。
2019年W杯は日本で開催され、9月20日に開幕される。全国12カ所で開催されるが、福岡市のレベルファイブスタジアムもそのひとつである。予選プールも決定しており、日本はプールAで強豪のアイルランドとスコットランドと同組となるなど、開催に向けての準備は進んでいる。しかし、開催が近づいているにもかかわらず、世間での盛り上がりは今ひとつだ。
2015年のW杯では、世界ランキングトップクラスで、2度の世界一に輝いている南アフリカに勝利したこと、当時のヘッドコーチのエディー・ジョーンズ氏のマネジメントや五郎丸歩選手への注目などで、ラグビーブームが起こった。各地の小・中学生のラグビースクールへの入部申し込みが、前年の10倍前後になり、トップリーグの試合の来場者が倍増するなど、ラグビー人気の機運は高まったかに見えた。しかし残念ながら、それは一過性のブームに過ぎなかった。現在トップリーグを含む各カテゴリーでのリーグ戦が始まっているものの、満員御礼には程遠い場合がほとんどである。日本でのW杯開催まで2年を切っているなか、「日本のラグビーW杯開催、本当に大丈夫か?」という声が時折耳に入ってくる。ラグビーの国際統括団体ワールドラグビー(WR)が、大会の準備状況について、公認キャンプ地候補の選定作業が想定より遅れていることに懸念する声明を出すなど、課題は山積である。東京都の2017年1月31日時点での調査によれば、2019ラグビーW杯の認知度について、「日本で開催されることを知っている」55.2%、「日本で開催されることを知らない」44.8%。また、「W杯をスタジアムで観戦してみたい」という人は、一桁から10%前後だったという。福岡のW杯開催準備の関係者は「高い・低いという評価は別として、認知度が良好だは言い難い」とコメントしている。なぜ、この結果なのか。「最も多い理由は、やはりルールの煩雑さということです」と前出のW杯開催準備関係者のコメント。さらに、スタジアム内のイベント開催などエンタテインメント性が今一歩という意見もある。「スタジアムにお越しいただいて、屈強な選手同士の体のぶつかり合いを見ていただけたら、関心を持っていただけるのですが……初めてスタジアムで観戦した方々は、ほとんどが『これからラグビーはライブで観戦します』と言っていただけます。スタジアムにお越しいただくために、今後ラグビー関係者が一丸となって汗水流すことが必要です」(前出W杯開催準備の関係者)。
2019 W杯のレベスタでの試合カードは、現在のところ未定である。それでも、世界一流のプレイを見ることができるのは、そうあることではない。
10月28日に、レベスタで日本代表と世界選抜との対戦が行われる。キックオフは午後2時。あの五郎丸選手が世界選抜のメンバーに選ばれている。ハイレベルで迫力あるパフォーマンスを見ることができるのは間違いない。当日はレベスタに足を運んでいただき、2019ラグビーW杯に向けた関心や興味を高めていただきたい。【河原 清明】
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