J1への最後の切符をかけて アビスパ福岡プレーオフに挑む
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J2リーグ戦を4位で終えたアビスパ福岡は26日、J2の3~6位で行われる昇格プレーオフに臨む。相手は5位の東京ヴェルディ。この試合の勝者は、同日に行われるもう1試合、名古屋グランパスvsジェフユナイテッド千葉の勝者と、12月3日に行われるプレーオフ決勝を戦う。決勝の勝者が、来季J1に昇格する権利を手にする。
本来は上位のアビスパにホーム開催権があるが、アビスパのホームであるレベルファイブスタジアムは現在ラグビーワールドカップに向けた改装を行っているため、試合はロアッソ熊本のホームであるえがお健康スタジアムで行われる。アビスパにとっては天下分け目の大一番に、自らのホームスタジアムを使えないというのはいかにも痛い。2000年、福岡ダイエーホークスが日本シリーズに臨んだ際に、本拠地福岡ドームを学会に貸し出してしまい、シリーズの日程が不規則になってしまった件を思い出した方もいるのではないだろうか。Jリーグは海外のリーグに比べればホームアドバンテージが少ないとはいうものの、せっかくの優位性をみすみす失ってしまったのは残念なところだ。なお、鳥栖・ベアスタと北九州・ミクスタは同日にそれぞれホームゲームを開催するため、借用することはできない。アビスパ側としては、ロアッソ熊本のクラブと選手、サポーターに感謝しつつ、九州で唯一のプレーオフ出場チームとして全力を尽くしてほしい。
J1昇格プレーオフは、リーグ戦の上位チームであってもやすやすとは勝ち抜けない、まさに「魔境」。代表的なところでは、2014年のプレーオフ、ジュビロ磐田vsモンテディオ山形。誰もが、かつてJリーグを席巻した強豪ジュビロ磐田が勝ち抜くと思っていたこのプレーオフだが、ドラマが待っていたのは第1戦のアディショナルタイムだった。1-1で迎えた後半アディショナルタイム、このままいけばリーグ戦上位の磐田が決勝に進出という状況。山形の最後のチャンスと思われたコーナーキックに、攻撃参加していたGK山岸範宏がヘディングで合わせ、見事にゴール。勝ち上がった山形はそのままプレーオフ決勝にも勝利し、みごとにJ1昇格を勝ち取ったのだった。
長らく「3位が勝ち抜けない」とされてきたJ1昇格プレーオフ。前回そのジンクスを破って昇格したアビスパには、「上位不利」の雰囲気を振り払って、まずは決勝へと駒を進めてほしい。
【深水 央】
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