2024年11月22日( 金 )

現役空手家が被災地で心の交流~クリスマスケーキを配る

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 12月24日、福岡市博多区に本社を置く警備会社「拳和警備保障」の代表・石松剛氏(76)らが、今年7月に集中豪雨の被害を受けた朝倉市の被災者らにクリスマスケーキをプレゼントした。

 石松氏は2008年から毎年夏には土用の丑の日にうな重を、冬にはクリスマスケーキを母子生活支援施設にプレゼントしているが、今年は豪雨被害で自宅を失った家庭や子どもたちにもクリスマスケーキを届けた。

 24日朝は朝倉市頓田の仮設住宅30世帯の住民らに配ったのを皮切りに、同市朝倉市宮野、杷木町林田地区の仮設住宅を経て、大分自動車道「杷木インター」近くの杷木復興支援ベースで行われていたもちつき大会で、子どもたちにクリスマスケーキを手渡しした。「7月の災害発生後、何かできないかといつも考えていた。このクリスマスケーキを食べていただき、少しでも復興のはげみとなっていただければ」と石松氏は語る。

 災害から5カ月が経過し、災害の爪痕も残る杷木町で行われたもちつき大会を企画した地元応援隊「ひまわり」の望月文氏は、「我々は杷木町の各地区で定期的にお祭りやイベントを行っていますが、参加を呼びかけても被災した人たちしか集まりません。しかし、地区外の方や被災されていない方々にも参加していただきたいと思っています。そのような意味でも、(今回のクリスマスケーキのプレゼントは)とてもありがたい」と語る。
 
 石松氏は警備会社の代表を務めながら、空手道場の師範を務める現役の空手家である。隊員の多くも空手家などで構成された異色の警備会社であるが、会社設立当初から社会奉仕活動にも力を入れている。今回のクリスマスケーキのプレゼントはその活動の一環である。石松氏はその後、東峰村など他の被災地を訪れ、心の交流を行った。

【矢野 寛之】

 

関連キーワード

関連記事