鳩山議員秘書「圧力」疑惑、久留米市長選にも飛び火
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鳩山氏との親密さを強調する元参院議員だが、吉と出るのか…
福岡6区を地盤とする鳩山二郎衆院議員(39)の私設秘書が、国税庁幹部を議員会館に呼び出した問題は、久留米市長選にも影響をおよぼしそうだ。
国税庁幹部に消費税還付金をめぐる「圧力」をかけたとみられているのは、昨年1月から鳩山氏の私設秘書(それまでは公設秘書)を務める小沢洋介氏(45)。
国税庁は、小沢秘書が顧問を務める宝石販売会社(株)国際東日ジュエリー(本社:東京都渋谷区)を経由した架空の宝石販売があったとみて、免税店運営会社4社からの消費税還付申告を不正と認定。4社に対して、重加算税を含めた約3億円を追徴課税していた。
小沢秘書は、国税庁が免税店運営会社4社に対して税務調査に入っていた昨年4月4日に、衆院議員会館事務所に消費税室長ら職員3人を呼びだし、同案件についての「説明」を求めたとされる。鳩山氏も同席していた。読売新聞などの報道によると、鳩山氏の父親である故・鳩山邦夫元総務相などの名前を出すなどして国際東日ジュエリーとの親密さを強調、さらに「還付保留が長引くと事業が成り立たない」などと述べて国税庁職員らに消費税還付を迫ったという。
鳩山氏自身は、「還付制度についてレクチャーを受けただけ」と圧力への関与を否定するが、国会議員が国税庁に個別問い合わせすること自体が極めて異例。野党だけでなく自民党内からも「非常識だ」と批判の声があがっている。鳩山氏は9日、小沢秘書の辞任を発表。小沢氏は先代の鳩山邦夫氏時代に公設秘書も務め、通算で10年以上鳩山家に仕えてきた。鳩山氏秘書による「国税への圧力」問題が、地元の久留米市長選に影響をおよぼす可能性は小さくない。鳩山氏は、引退する現職・楢原利則氏の後継とされる元参院議員の選対本部長を務めており、市内では元参院議員と鳩山氏が並んで微笑むポスターを頻繁に目にする。
地元久留米で町の声を拾うと、鳩山氏を応援してきたという60代の経営者は、「経験不足が招いたのでは。やましいことはないと信じたい」と鳩山氏をかばう。一方、「しかるべき立場の人間が安易に同席すべきではなかった。ましてや衆院議員が同席した後の影響を考えることができなかったのか」(40代 経営者)、「秘書が辞任したから終わりでは納得しない人がほとんど」(40代 会社員)など、地位を軽んじた行動に批判の声もあがる。
元参院議員の選挙事務所関係者によると、「圧力」報道を受けても鳩山氏は選対本部長に留まり、候補者と並んだポスターについても「剥がす予定はない」(選挙事務所関係者)という。
「秘書が、秘書が、」は疑惑政治家の常套句だが、はたしてこの圧力疑惑も秘書を切って幕引きとなるのか。久留米市長選は今月21日に投開票が予定されている。
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