モディ首相の徹底した健康法とは?

 NetIB-Newsでは、「未来トレンド分析シリーズ」の連載でもお馴染みの国際政治経済学者の浜田和幸氏のメルマガ「浜田和幸の世界最新トレンドとビジネスチャンス」の記事を紹介する。
 今回は、8月14日付の記事を紹介する。

ヨガ イメージ    インドのナレンドラ・モディ首相は、75歳を過ぎても超人的なスタミナとエネルギーを維持していることで知られています。

 彼の健康長寿と活力の秘訣は、ヨガ、徹底した菜食、そして並外れた自己規律の融合にあるようです。

 モディ首相は多忙を極める生活ですが、たとえ外遊中であっても、毎朝早朝に1時間のヨガ、呼吸法(プラーナヤーマ)、瞑想を欠かさず行っています。

 その効果は抜群で、体の柔軟性と精神の安定性の維持に役立っているのです。

 過去に来日した際、周囲の心配をよそに「ヨガをやっているから正座も平気だ」と語った逸話もあります。

 呼吸法と瞑想により、激務やプレッシャーの中でも驚異的な冷静さと決断力を保ち、睡眠不足(睡眠時間は毎日3〜4時間とも言われる)を補うディープリラックスを得ているわけです。

 高市首相も睡眠時間が少ないと周囲に心配されていますが、モディ首相のように主体的な健康管理は欠かせないでしょう。

 モディ氏は自身がヨガの絶大な効果を確信しているため、国連に「国際ヨガの日」を提案して史上最速で採択させました。と同時に、インド国内にAYUSH省(アーユルヴェーダ、ヨガ、自然療法、ユナニ、シッダ、ホメオパシーなどを所管 )」を新設するほど傾倒しています。

 それだけ、ヨガの価値を信じており、国民の健康維持に欠かせないと確信しているに違いありません。

 また、モディ首相は厳格なヒンドゥー教徒であり、完全なベジタリアンです。

 彼の食事はアーユルヴェーダの精神に基づき、心身を浄化する「サトヴィック(純粋・軽やか)」な内容で統一されています。

 アーユルヴェーダは5,000年以上の歴史を持つインド・スリランカ発祥の伝統医学です。

 サンスクリット語の「アーユス(生命)」と「ヴェーダ(科学・知恵)」を合わせた言葉で、「生命科学」を意味するもの。

 朝食は生姜茶から始まり、ハーブやスパイスを調合した伝統的な飲料で免疫力を高めます。

 主食は、キチュリ(インド風の豆粥)や、ポハ(米の平干し料理)、ウプマといった消化に良い質素な伝統食です。

 しかも、原則として夕方6時以降の食事を避けることで、睡眠中の消化器官の負担を減らし、翌朝の活力を生み出しています。

 更に、年に2回、50年以上にわたりナヴラトリ期間に9日間、温水だけを摂取する断食と、別のナヴラトリに1種類の果物を1日1回食べる断食をして過ごす厳格な断食を実践しており、これがデトックスと高い自己規律の源になっているようです。 

 一方、モディ首相の人間関係や行動規範の根本には、インドの古典『バガヴァッド・ギーター』の教えや精神的な自立があります。というのも、彼は若い頃に家族と離れ、出家僧としてヒマラヤで瞑想修行を重ねた経験を持っているからです。

 この「孤高の精神」が、政治的な荒波の中でも他人に振り回されない強靭なメンタルを形成していると言われています。

 既婚ではあるものの、妻とは55年近く別居生活で、子供もいないため、個人的な身内関係に時間やエネルギーを割くことがありません。

 常に「15億人のインド国民すべてが私の家族だ」と公言しており、その明確な社会的使命感そのものが、生きるエネルギー源になっています。

 ヨガの本質である「調和」を重視し、人間関係においても過度な執着や感情的な衝突を避け、規律ある距離感を保つことを意識しているわけです。

 要は、モディ首相の健康長寿は、遺伝や特別な医療によるものではなく、「毎日の小さな良い習慣を、何十年も続ける規律の力」の賜物に他なりません。

 その点、臓器移植や細胞治療で延命長寿を図ろうとしているロシアや中国の指導者とは一線を画しています。

 皆さんは、どちらを選びますか?


著者:浜田和幸
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