NPO法人 福岡城・鴻臚館市民の会が主催する「第17期(2026年度)福岡歴史観光市民大学」が、9月24日(木)から後期講座を開講する。それにともない、第10回〜第18回の全9講座を受講できる後期の受講生募集が始まった。会場は福岡市民ホール 小ホール(福岡市中央区天神5-2-2)、受講料は1万円。定員に達した時点で締め切りとなる。

玄洋社から黒田如水、国宝「初音の調度」まで──多彩な後期ラインナップ
後期講座は、福岡の近現代史を象徴する人物から、鉄道、神道、能楽、そしてインバウンドの最前線まで、幅広いテーマが並ぶ。
開講となる第10回(9月24日)は、福岡地方史研究会の石瀧豊美会長が「高場乱(おさむ)と玄洋社の三傑──平岡浩太郎、箱田六輔、頭山満──」をテーマに登壇。明治期の福岡を動かした玄洋社の人脈に迫る。続く第11回(10月5日)では、いのちのたび博物館の日比野利信歴史課長が「近代の福岡城」を解説する。
交通史の視点から福岡を読み解く講座も目を引く。第12回(10月13日)は九州歴史資料館の渡部邦昭学芸員による「西鉄誕生への道──福岡県の私鉄史」、第16回(11月18日)は福岡城・鴻臚館市民の会の石井幸孝会長による「鉄道と歴史の未来」。鉄道の歴史とまちの未来を往還する構成となっている。
信仰と文化をめぐる講座も充実している。第13回(10月19日)は宗像大社の葦津幹之権宮司が「宗像大社と神道について」を、第15回(11月9日)は福岡市博物館の堀本一繁学芸員が「黒田孝高(如水)の生涯」を講義。第17回(11月24日)は九州国立博物館の川畑憲子企画課長が、徳川美術館所蔵の国宝「初音の調度」を取り上げる。そして最終回となる第18回(11月30日)は、喜多流能楽師の塩津圭介氏を迎え、「能楽と福岡城──能『鞍馬天狗』によせて」で閉講を飾る。
観光の現在に目を向けるのが第14回(11月2日)。九州産業大学の千相哲副学長が「外国人観光客が教えてくれた『日本の本当の宝物』──インバウンド最前線」と題し、福岡を訪れる外国人観光客の視点から地域の魅力を問い直す。
講座日程一覧(第10回〜第18回)
第10回 9月24日(木)
テーマ『高場乱(おさむ)と玄洋社の三傑─平岡浩太郎、箱田六輔、頭山満─』
講師:石瀧豊美(福岡地方史研究会 会長)
第11回 10月5日(月)
テーマ『近代の福岡城』
講師:日比野利信(いのちのたび博物館 歴史課長)
第12回 10月13日(火)
テーマ『西鉄誕生への道──福岡県の私鉄史』
講師:渡部邦昭(九州歴史資料館 学芸員)
第13回 10月19日(月)
テーマ『宗像大社と神道について』
講師:葦津幹之(宗像大社 権宮司)
第14回 11月2日(月)
テーマ『外国人観光客が教えてくれた「日本の本当の宝物」──インバウンド最前線』
講師:千相哲(九州産業大学 副学長)
第15回 11月9日(月)
テーマ『黒田孝高(如水)の生涯』
講師:堀本一繁(福岡市博物館 学芸員)
第16回 11月18日(水)
テーマ『鉄道と歴史の未来』
講師:石井幸孝(福岡城・鴻臚館市民の会 会長)
第17回 11月24日(火)
テーマ『徳川美術館所蔵 国宝「初音の調度」』
講師:川畑憲子(九州国立博物館 企画課長)
第18回 11月30日(月)
テーマ『能楽と福岡城──能「鞍馬天狗」によせて』
講師:塩津圭介(喜多流 能楽師)
※講義時間は原則、午前10時〜午前11時30分。最終日の第18回は講座が午前9時45分〜午前11時15分、閉講式が午前11時15分〜午前11時30分。講座日程・テーマは変更になる場合がある。
前期は古代から近現代史の深奥まで──実績ある市民講座
今期の前期講座では、福岡の歴史と文化を多角的に掘り下げる講義が展開されてきた。第1回は福岡市の大塚紀宜氏が「鴻臚館と福岡城」を最新の発掘成果とともに解説。第2回は九州大学の伊藤幸司教授が中世博多の国際都市としての実像を描き、第3回は福岡市美術館の宮田太樹学芸員が「博多の仙厓さん」が愛され続ける理由をたどった。第4回は福岡市博物館の佐々木あきつ学芸員が、同館が誇る幽霊・妖怪画コレクションの魅力を紹介した。
第5回は九州国立博物館の大澤信主任研究員が「九州渡来仏──海を越えた旅路」を講義し、「仏を祈る心に国境なし」とのメッセージが反響を呼んだ。第6回は福岡市美術館の忠あゆみ学芸員が画家・和田三造の画業と福岡との絆を紹介。第7回は九州国立博物館の白井克也学芸部長が「三国志魏書東夷伝は何のために書かれたか」と題し、邪馬台国・卑弥呼を記す最重要史料の成り立ちに最新の研究で迫った。
さらに9月7日には、第8回講座が公開講座として開催され、福岡商工会議所の谷川浩道会頭が「福岡城天守の復元的整備について」をテーマに講義。市民に広く門戸を開く本講座の姿勢を示した。
申込方法
【福岡歴史観光市民大学 後期講座 募集要項】
〔期日〕
2026年9月24日(木)〜11月30日(月)
第10回〜第18回・全9講座
〔時間〕
原則 午前10時〜午前11時30分
〔会場〕
福岡市民ホール 小ホール
(福岡市中央区天神5-2-2)
※西鉄バス「福岡市民ホール北口」「福岡市民ホール」から徒歩約1分
〔受講料〕
1万円
〔定員〕
先着順(定員に達した時点で締め切り)
▼お申し込み・お問い合わせ先
NPO法人 福岡城・鴻臚館市民の会
〒810-0042 福岡市中央区赤坂1-7-27-208
TEL:092-716-8238/FAX:092-716-8254
(月・水・金 午前10時〜午後3時)
E-mail:staff@fukuokajokorokan.info
鴻臚館、博多、福岡城──重層する歴史をもつこの町の物語は、史料を読み解き、史跡を歩き、語り継ぐことでこそ厚みを増していく。市民みずからが学びの場を支えるこの講座で、福岡の「いま」につながる歴史に触れてみてはいかがだろうか。
【児玉崇】









