Soft-EX、北海道でもトラブル~被害者が刑事告訴へ
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営業手法に共通点
Soft-EX社の空気清浄機
レンタル用空気清浄機の購入者に対する支払い遅延などでトラブルが発生している(株)Soft-EX(ソフト・イーエックス)。同社から空気清浄機を購入した、北海道の契約者9名が詐欺容疑で道警に告訴状を提出していることがわかった。弁護団によると、9名の被害総額は3,500万円。告訴状は受理されていないが、「契約者救済の次善策」として他の契約者に刑事告訴への参加を呼びかけているという。
同社が提案するビジネスモデルは、1台2万円で購入した空気清浄機を貸し出し、レンタル料の一部が配当として得られるというもの。空気清浄機の売買契約と同時に、同社へのレンタル業務委託契約を締結する、いわゆる“預託商法”だ。同社の契約では、1台あたり980円が「協力金」として支払われることになっていたが、実際には、昨年1月頃から支払いがストップ。解約しても、空気清浄機の下取り代などの解約金が支払われないという異常事態が今もなお続いている。
同社は、東京都中央区の本社のほか、全国各地に営業拠点を展開。既報の通り、九州では「九州支店」(昨年5月に撤退)を構えていた福岡市を中心に活動。同社役員の話では、九州で150~200名、全国で2,500名くらいと契約を結んだという。また、浜松市に事務所があった静岡県では、静岡地裁で、契約者が同社に対して損害賠償を求める訴訟が続いている。
札幌でも「九州支店」と同様の営業手法が行われていた。共通するのは、大学生など若年世代をターゲットに勧誘し、銀行系のカードローンやフリーローンで借り入れた数百万円を空気清浄機の購入にあてるという点。借り入れの際、同社社員がネットによるローン申請を代行する“サポート”も行われていた。契約者のなかには、借金の返済に追われて就活ができず、大学を休学した学生もいる。
同社にとって収入源の1つであるレンタル事業でも問題点が指摘されている。同社の空気清浄機は、消臭・殺菌作用のある次亜塩素酸水を噴霧するタイプ。次亜塩素酸水のボトルを交換して使用するが、実際の利用者は、「ボトルは1カ月で交換と聞いていたが、早くて1週間や、2~3週間でボトルの液体がなくなっていた。Soft-EXに問い合わせたが、『製造番号によってばらつきがある』という納得のいかない説明。音がうるさくなったり、急に電源が入らなくなったりもした。欠陥品だと思う」と語る。契約者への責任は果たされるのだろうか。
【山下 康太】
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