九菱地所・松下宗正氏の裁判事件簿(1)~損害賠償で訴えられる
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トラブルメーカーの過去を探ると、やはり同様の問題を引き起こしていることが多い。会社の資金を持ちだし、失踪している、九菱地所・松下宗正氏についても、過去の不適切行為が裁判記録から明らかになった。
2014年、一般個人A氏が当時、松下宗正氏が代表を務めていた「(株)ジャパンビルド」と「(株)トレスクリエイトプラス」(野田将宏代表)を訴えた。A氏はジャパンビルドにマンションなどの住宅建設を依頼。着手金や上棟金を払っていたが、建築は契約通り進まず、工事がストップ。契約不履行のため、それまでの支払金額2,000万円以上を求めて、提訴した。工事は遅れ気味ではあるものの、進んでいるとの話で、上棟金まで支払いを続けていたが、蓋を開ければ、施工不良で工事は完全にストップしてしまっていたのだった。
原告A氏は被告の松下宗正氏とは1度しか会ったことがなく、手続きのほとんどを、土地を仲介したトレスクリエイトプラスと行っていたため、主導者は野田氏であると判断。原告は、松下・野田両氏が同一住所で活動しており、共同事業体であると主張。建設会社として松下氏を紹介した野田氏にも責任があり、宅建業者としての調査説明義務違反であると主張。ジャパンビルドの経営状況、実態を秘匿していたとして、連帯責任を主張した。
対するトレス社・野田氏は営業所が同一であっても、別法人で、資本もまったく別であり、経営状況や建設能力を把握する能力、調査説明する義務はなかったとして、責任を認めなかった。
裁判所は野田氏の調査説明不足は否定できないが、損害を連帯するまでとは認定せず。野田氏に対する請求は棄却された。対して、松下宗正氏は期日に出頭せず、欠席裁判となり、ジャパンビルドに対して、請求通りの金額を支払うよう、判決が下りた。
しかし、ご想像の通り、その後松下氏からお金が支払われることはなかった。
【東城 洋平】
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