籠池氏と昭恵氏を国会に同時招致すべし
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は森友学園疑惑における籠池泰典氏の勾留の不当性を訴えた3月24日付の記事を紹介する。
2017年3月23日、森友学園理事長の籠池泰典氏が衆参両院の予算委員会で証人喚問を受けた。そして、1年後の2018年3月23日、籠池泰典氏は大阪拘置所で野党議員3名の接見を受けた。
籠池泰典氏夫妻は昨年7月31日に、大阪地検特捜部によって詐欺の疑いで逮捕された。補助金の不正受領について籠池氏夫妻は詐欺罪で起訴されたのである。
この事案について、元検事で弁護士の郷原信郎氏は、補助金適正化法違反容疑の事案であり、検察の妥当な処分は起訴保留ないし、罰金刑での略式起訴であると指摘している。ところが、籠池氏夫妻は詐欺罪で起訴され、爾来、8カ月近くもの間、勾留され続けている。新聞、ラジオは聴取可能だが、接見禁止措置が採られている。新聞についても、関係する記事については、閲覧が禁止されている可能性もある。籠池氏夫妻は起訴されているが、犯罪が確定しているわけではない。
被告であっても裁判で犯罪が確定されるまでは無罪が推定されなければならない。裁判で有罪が確定しても、無実の場合もある。冤罪事件が横行していることは、誰しもが知っていることだ。勾留の理由は、逃亡の恐れ、罪証隠滅の恐れがある場合だが、籠池氏夫妻にこの事由は該当しない。深刻な人権侵害が放置されているわけだ。田中龍作氏は「バスティーユ大阪拘置所」と表現しているが、籠池氏夫妻は「政治犯」として長期不当勾留されている。
「【大阪発】バスティーユ大阪拘置所 野党議員が政治囚に接見」
今井雅人(希望)、宮本岳志(共産)、川内博史(立民)の3議員が、森友学園の籠池泰典前理事長が勾留されている大阪拘置所を訪ねて接見したことを田中氏が伝えている。接見後の記者会見に合わせて大阪拘置所前で抗議集会を開いた主催者が大阪拘置所をバスティーユ牢獄に見立てたのである。フランス革命の発火地点になったバスティーユ牢獄には政治囚が収監されていたからである。
田中氏は「森永製菓の創業者一族にして首相夫人であり、マリーアントワネットに擬される昭恵氏に対する市民の憎しみは強い。全国から集まった200人余りの市民たちは「籠池出して昭恵が入れ!」と叫んだ」と記述している。
バスティーユ牢獄襲撃が実行されたのは1789年7月14日のこと。住民蜂起は全国に拡がり、8月26日、「人間および市民の権利の宣言」がフランス国民議会で制定された。これがフランス人権宣言である。
このなかに次の条文が置かれている。
第9条(無罪の推定) 何人も、有罪と宣告されるまでは無罪と推定される。ゆえに、逮捕が不可欠と判断された場合でも、その身柄の確保にとって不必要に厳しい強制は、すべて、法律によって厳重に抑止されなければならない。
「何人も有罪と宣告されるまでは無罪と推定される」これが無罪推定の原則と呼ばれるものである。
安倍首相は昨年10月11日のテレビ朝日番組「報道ステーション」が実施した党首討論内で、籠池泰典氏について、「籠池さん自体が詐欺で逮捕され起訴されました」としたうえで、「こういう詐欺を働く人物の作った学校で、妻が名誉校長を引き受けたことは、これはやっぱり問題があったと。やはり、こういう人だから騙されてしまったのだろうと」と発言した。
この点について、郷原信郎氏は、「籠池氏は、検察に逮捕され、身柄拘束中だが、取調べに対して完全黙秘しており、公判で弁解・主張を行って公正な審理を受けようとしてい
る。
このような被告人の起訴事実について、一国の総理大臣が、「詐欺を働く人物」と決めつけることは、「推定無罪の原則」を首相自らが破るものであり、絶対に許されない」と指摘している。※続きは3月24日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第2000回「2000号に感謝!森友で安倍政治に終止符」で。
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