2024年11月22日( 金 )

大名小跡地 積水グループ提案は「ホテル誘致」が高評価

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イメージパース(福岡市提供)

 1日、福岡市は積水ハウスグループが提案した大名小跡地活用案についての評価講評を発表した。積水ハウスグループの提案は、基本方針や地域貢献、施設計画、維持管理運営計画など多くの面で福岡地所グループ、JR九州グループの提案を上回り、総合評価では785.93ポイントと次点の福岡地所グループを10.57ポイントリードした。(満点は1,000点)

 積水ハウスグループが提案した年間賃料は、5億8,577万1,000円。次点の福岡地所グループは6億5,657万6,989円だった。定期借地権設定契約は2021年を予定している。

 評価講評において、積水ハウスグループは以下の点が評価された。

基本方針:市の重要施策を十分に理解した方針を立てている点や、跡地活用プランに対応した具体的な提案がなされている点

地域貢献:既存エリアマネジメント団体との連携の提案がなされている点、地域経済への効果が高い MICE 施設の導入、インバウンド対応が充実している点

実施方針・土地利用計画:各通り沿いのゆとり空間の整備が回遊性向上に寄与する点や周辺環境を踏まえた附置義務台数以上の駐輪場整備の提案がなされている点、新たな建物と南校舎の機能的な連携の提案がなされている点

広場:広場に面したイベントホ-ルの設置。南北の歩行者動線は視認性が高く、回遊性を促す提案がなされている点

オフィス:整形なフロア形状の確保やテナント移転の具体的で十分な面積の提案がなされている点

ホテル:グローバルかつメジャーなラグジュアリーホテルブランドの誘致、十分な広さを有するゆとりある客室およびスイートルームを確保する提案がなされている点

維持管理・運営計画:構成員自らが広場の維持管理などを実施する提案、タウンマネジメントおよびブランディングの実績のある構成員自らが実施する提案がなされている点。イベントホールと広場の一体活用や一体運営の提案や広場の校区行事など利用内容に応じた空間活用イメージなど具体的な提案がなされている点

 ホテルについては、福岡地所グループを20ポイント近く引き離したが、福岡地所グループの講評でもグローバルなラグジュアリーホテルブランドの誘致、スイートルームを確保する提案が評価されていた。総評ではいずれの応募事業者も「本事業に対する熱意を感じさせるもので、創意工夫に富んだ優れた内容であり、大変レベルの高い提案」だったと高く評価した。優先交渉権者に選ばれた積水ハウスグループに対しては、地域および市と連携を図ることや70年にわたる安定的な運営、スタートアップ支援施設運営事業との連携による効果的な仕組みづくりなどへの配慮を求めた。

【永上 隼人】

 

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