企業の成長と従業員の幸福を追求する仕組みで時代を切り拓く(前)
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(株)冨治商会
公的投資機関も成長を見込む
景気が回復基調にあるなか、建設業界は活況を呈してきた。70年の歴史を有し、住宅設備機器の卸販売および施工を手がける(株)冨治商会も堅実に業績を伸ばしている。昨年11月、公的な投資育成機関である大阪中小企業投資育成(株)が、同社に対し1,639万円の株式投資を実施した。同社に対する社会的存在意義と期待の大きさがうかがえる。
住宅は、ライフスタイルの変化と多様化に合わせて、その在り方が変わる。当然、設備機器業界にも変化するニーズへの対応が求められてきた。同社は、トイレなどの商品販売や施工用の金物の卸業や施工に始まり、キッチンやバスルームの商品提案とその施工も手がけるようになった。現在ではLDKなど室内の内装、空調、照明など、空間全体のコーディネートにも携わる。
卸業でありながら、施工など現場に強いというのも特長である。500社を超えるメーカーなど仕入先と住宅会社やマンションオーナーとを商品でつなぐだけでなく、メーカー的な発想で現場に入り施工業者と一緒になって打ち合わせや情報交換、時には施工をサポートする。同社の付加価値を高めることにもなるし、現場で得た情報をメーカーにフィードバックすることで、メーカーの商品開発にも役立つ機能をはたすことができる。
そうした貢献ができるよう、営業担当者にはメーカーが主催する勉強会への参加や外部講師を呼んでの社内勉強会などを通して、商品知識を始め現場で必要な教育を施している。また、九州地区におけるTOTOの有力特約店として九州全県に営業拠点を置き、販売店との連携も進め、九州圏内できめ細かな対応ができる体制も構築している。
マンションオーナーや施工店、エンドユーザーに情報を発信する機能をはたすのは、グループ会社が本社1階で運営するショールーム「TOTO水彩プラザ」だ。近年、リフォームの需要が伸びているが、この分野でも壊れたり劣化したりした設備を取り替えるものから、生活の豊かさ、快適さを重視する時代となった。ユーザーが求める、より快適な空間を創造するためには当然、内装全体の空間を提案することが必要である。マンションオーナーやエンドユーザーに対し、豊かな生活と快適な空間づくりを提案し、需要を喚起する情報発信基地としてショールームがはたす役割は大きい。
(つづく)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:中村 克久
所在地:福岡市中央区赤坂1-2-7
設 立:1951年11月
資本金:9,200万円
TEL:092-712-0113
URL:http://www.fff-fuji.co.jp<プロフィール>
中村 克久(なかむら・かつひさ)
1966年福岡市生まれ。法政大学法学部出身。東京での商社勤務を経て96年に(株)冨治商会に入社。2003年11月社長に就任。趣味は映画鑑賞とゴルフ。「多くの人と接し、もっと自分を高めていきたい」と話す。法人名
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