「新たな世界企業を創る」をビジョンに掲げ、ウェディング業界で快進撃(後)
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アイ・ケイ・ケイ(株)
海外も視野に新たなビジョンを策定
同社は、2035年のビジョンとして「1人ひとりがリーダーとして数多くの分野から選択・挑戦し新たな世界企業をつくる」と掲げている。新たな世界企業をつくる気概をもち、自らと周囲を革新していくことができる人財を求めている。
また、これまでの主力であったウェディング事業に加え、同事業で培ってきた強みを別の業態でも発揮することにも注力。新たに目を向けた事業の1つが、介護事業だ。13年に、佐賀県伊万里市、ついで14年に佐賀市、15年に唐津市に介護施設をオープン。社会的にも介護施設の需要は高く、3施設すべての施設が満床だという。今後は既存施設の利用者満足度を高め、外部からのデイサービスの受け入れにも注力する。
ウェディング事業では、新たに海外展開を視野に入れている。手始めに主軸をインドネシアに定め、昨年1月に現地法人を設立した。インドネシアは、平均年齢が29歳前後と若く、親日的で結婚式の文化が根付いている。市場の成長性も期待できるため、勝算ありと見込む。同年2月に営業活動をスタートし、5月には初の結婚式を運営企画した。現地での新卒採用も行い、採用したスタッフは日本国内で研修を行う。同社の理念に共感し、意欲の高い若者を選抜し、教育をしっかりと行うことで、インドネシアでの成功に向けての基盤を固めている。目標はインドネシア市場への上場と掲げ、取り組んでいる。
同社では好調の要因を、しっかりとした「ブランド構築」と「高レベルの料理」、そして「立地戦略」の3つが功を奏したものと見ている。そのうち、立地戦略の成功例が、開業12年目の13年に過去最高(自社比)の挙式組数を達成した「ララシャンス博多の森」だ。福岡空港から車で5分の好立地で、さまざまな運動施設が整備された緑あふれる公園に隣接。12年かけて育った森が敷地内の建物と調和し、心癒される空間を生み出している。同社は出店する際、20年以上その地域で愛され続ける施設にできるかどうかという点を判断基準の1つとしている。建物と違い、自然環境は時間が経つほど豊かになり、建物を含んだ周辺環境の魅力向上につながる。その点が強みとなり、好調な業績へとつながっている。
また同社では、一番の強みは利用者の口コミだと考え、同社の結婚式への参加者が感動し、「自分もこんな結婚式がしたい」と思ってもらうことで成約につなげる。そうした好循環サイクルをつくり出すことに注力している。
今後、気がかりなのは社会的に進む少子化だが、ウェディング市場は25年まで1兆円規模を保持すると見られている。初婚年齢の上昇にともない、単価も上昇傾向だ。人とのつながりを重視する地方都市へ出店しているのも同社の強みとなる。
今後とも同社は、新たな世界企業をつくる気概で、さらなる快進撃を続けていくことだろう。
(了)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:金子 和斗志
所在地:佐賀県伊万里市新天町722-5
設 立:1995年11月
資本金:3億5,165万円
TEL:050-3539-1122
URL:http://www.ikk-grp.jp<プロフィール>
金子 和斗志(かねこ・かつし)
1952年、佐賀県生まれ。伊万里市で携わっていたホテル事業から婚礼事業に転換。2000年からゲストハウスウェディング事業を展開し、現在16都市18店舗を展開している。17年にはインドネシア共和国の首都ジャカルタに現地法人を設立し、海外婚礼事業をスタートしている。法人名
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