産廃処分場の乗っ取り事件 被害者、新たに7名を「特別背任」などで追訴
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乗っ取り疑惑に揺れる福岡市博多区の金隈産廃処分場を巡り、役員の辞任届や株主総会議事録などを偽造、提出されたとする被害者が博多警察署に告訴状を提出していたことがわかった。同被害者は3月末に、現経営陣の乗っ取り行為が「私文書偽造」「公正証書原本不実記載」などに該当すると主張し、告訴状を提出していた。(詳細はコチラ)
被害を訴えているのは、同処分場の関係会社「(株)和幸商会」と「(株)クリーン金隈」の役員を兼ね、両社の株式を100%保有していると主張する吉岡直之氏。今回の訴えは、吉岡氏が知らないところで、秘密裏に交わされた和幸商会と「(株)盛大」(所在地:福岡市東区、大藏則子代表)の誓約書に基づいている。(詳細はコチラ)
内容は事業が立ち行かなくなった和幸商会が「安定型埋立処分業の許可と、土地を含むすべてを盛大に譲渡する」というもの。取引先への取材で、この誓約書が交わされた昨年11月以降、産廃の処分費用などの振り込み先が和幸商会から盛大の口座へと変更されていることがわかっている。背景にあるのは、和幸商会の不正受給で、厚労省より約6,700万円にのぼる助成金の返還を求められており、それを逃れる目的だったとみられている。
吉岡氏は本来、和幸商会が顧客から受け取るべき代金を別会社に受領させ、和幸商会に損害を与えたと主張している。また犯罪の事実を知りながらも、和幸商会の増資を引き受けた人物が、「幇助犯」に当たるとして、新たに訴えを起こした。
告訴人である吉岡氏は一連の行為が「特別背任」と「その幇助」に該当すると主張している。
告訴されたのは、以下の全7人。
「特別背任」で告訴されたのは、関係2社の現経営陣である伊藤博之氏、箭内伊和男氏、柏田清光氏、盛大の大藏則子代表、そして処分場の土地所有権をもつ上嶋稔氏の5人。共謀のうえ、処理費用を別口座に振り込ませ、和幸商会に損害を与えた疑いがある。
また事情を知りながら、不正な増資を引き受けた「(株)大」(所在地:熊本県八代市)の永田智彦氏、「(株)クレイヴ」(所在地:山口市)の竹内俊一氏。2人の行為が「特別背任罪の幇助」に該当すると主張している。告訴状提出日は7月5日。
【東城 洋平】
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