「災害レベル」酷暑の夏 プールの熱中症対策は
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全国的な猛暑が続く今年の夏。7月に入ってから熱中症で救急搬送され、死亡が確認されたのは80人を超えた。気象庁は23日の臨時記者会見で「(今年の暑さは)命に危険をおよぼすレベルで、災害と認識している」とした。
その一方で、ほとんどの小学校・中学校は夏休み期間に入った。夏といえばスイカにかき氷にプールと相場が決まっているわけだが、この炎天下ではプールで熱中症になる例もあり、学校によってはプール開放を取りやめるケースも出ている。
では、夏休みが書き入れ時となる県内のプールでは、どのような対策が行われているのだろうか。「長い行列ができるウォータースライダーでは、行列にミストシャワーで水を散布しています」というのは、例年20万人以上が訪れる海の中道サンシャインプール(福岡市東区)。1時間に5回行う場内放送では毎回熱中症に対する注意喚起を行い、1時間に1回の安全点検時にもアナウンスをしているという。水温が上がると水中にいても熱中症になる恐れがあるため、水温の調整も行う。客入りは昨年同様とのことだが、「実は昨年も猛暑の影響で客足は鈍っていた。今年もこの暑さですから、昨年と同じく利用者は少なくなるのでは」(担当者)とのこと。
芦屋海浜公園レジャープール「アクアシアン」(遠賀郡芦屋町)は、場内放送や掲示物で注意を呼び掛けてはいるものの、特段例年と大きく変えたところはないという。熱中症の疑いで手当てを受けた来場者は1人で、例年よりも少ないという。福岡市の市民プールを管理する(公財)福岡市スポーツ協会では、水温管理を徹底し、場内放送と巡回スタッフによる声掛けで注意を呼び掛けている。夏期は利用者が増えるため、監視員も増強。自販機や冷水器の付近では水分補給を呼び掛ける掲示を行っている。
福岡市民体育館プールなどには屋外に幼児用の浅いプールがあるが、「外で泳いでみようか、と出て行った家族連れが、あまりの暑さにすぐ屋内に戻ってくる姿を見かけます」とのことで利用者は減少気味だという。【深水 央】
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