設立40周年を迎えた駐車場のトータルカンパニー アライアンス志向で効率化を追求へ(後)
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セイワパーク (株)
さらなる永続化を目指し、AI導入と効率化を追求
同社は、パーキング業界を含め、各業界で導入が進んでいるAIへの対応も積極的だ。「会社の規模を示すなかで社員数が自慢にはならなくなった」と、いわれるほどAIの導入が進んでいる。「AIを導入することで、さまざまなデータを基に、料金が最適化され、収益効率の改善が可能。これまでは午前7時~午後7時、午前8時~午後8時のどちらの料金を12時間800円にするのが最適なのか、などを社内で議論してきたが、その判断もAIに委ねることが可能となる」と政彦社長は話す。
駐車料金の最適化を行うことで、赤字物件の減少にもつながることが期待されている。スマートフォンでの決済のほか、インバウンド対策で福岡市内のパーキングには、日本語、英語、中国語、韓国語の4カ国語に対応したアプリを導入した。時代の変化にともなって、利便性を向上させることが同社の姿勢であり、新しい取り組みに余念がない。
「これからは投資のタイミングがとても重要となる。どこの企業と組むかを考える必要があるが、そこでは東京の企業とのコミュニケーションがとても大切になる。駐車場業界は15~20年は変化がなかったが、これからは5年で大きく変化することが予想される」と政彦社長は語る。効率化を図るうえで、経営企画部システム企画課を立ち上げるなど、本腰を入れて取り組んでいる。離職率の低さが光る独特な組織運営
社員の離職率がとても低いことは、同社の大きな特徴だ。新卒で入社した社員の3年以内の離職率は11%。その背景として、年間所定休日が126日で、土日祝は完全休日となっていることがある。シフト制勤務や現場の工事状況によって土日出勤が必要な部署に関しては代休を取得させるなど、立派なホワイト企業といえる。
また、部門別に目標はあるが、個人にはない。チームごとに目標を達成する方式で、仲間で力を合わせて成果を出し、給与を上げていく仕組みであるため、自主性を大切にする取り組みとして成功しているそうだ。また年に一度、社員旅行を開催するなど、モチベーションを高められる環境が整っている。
かつて謙次会長は次世代の育成について、若い世代に自由に、前向きにやらせてみるという雰囲気づくりの重要性を掲げていた。同社には社長室は存在せず、政彦社長は、社員らと同じ空間で机を並べている。円滑で闊達なコミュニケーションが取れている理由は、その社風にもある。
創業40周年を迎え、同社が大切にするのは、「原点回帰」。「本業一筋に邁進し、人ありきの人材を軸に成長していきたい。そのうえでアライアンス志向により地場業界との連動、アジア諸国の市場の可能性を視野に入れながら、5年後の売上高を50億円、経常利益4億円を目標に全社一丸となって取り組んでいきたい」と、政彦社長は力強く語った。<COMPANY INFORMATION>
代 表:清家 政彦
所在地:福岡市博多区東比恵2-1-3
設 立:1978年2月
資本金:5,000万円
TEL:092-474-8000
URL:https://www.seiwapark.co.jp<プロフィール>
清家 政彦(せいけ・まさひこ)
1971年4月25日生。福岡県太宰府市出身。立正大学経済学部卒業後、(株)山善勤務を経て、99年にセイワシステム(株)(現・セイワパーク(株))に入社。2008年6月、同社代表取締役社長に就任。趣味はマラソン。法人名
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