2024年12月23日( 月 )

キャッシュフローから傾向を読み取る(前)

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 就職活動で希望する会社の内容を調べるのは当然のことですが、知識不足では経営状態をうまく読み取ることができません。上場会社は決算書を公開していることもあり、誰でもその会社の決算内容を見ることができます。決算書は損益計算書が一定期間(通常は1年)の業績を表し、貸借対照表が資産や負債の状況を表しています。利益が出ている会社か、借金が多いのか少ないのかなど、会社の内容を知ることができます。ただし、キャッシュフロー計算書を理解していなければ、内容を間違って捉えてしまう場合があります。

 そもそも損益計算書での会計上の利益は、現金の増加を意味するものではありません。商品を売り上げても回収までに時間がかかる場合や、仕入れ先への支払いがどの時点によるかなど、条件によって数字が変わります。利益が出ているように見えても、回収ができなければ損失が発生しますし、支払いが後回しになっている可能性もあります。こうしたわかりにくさを解消するために、キャッシュフロー計算書があるのです。

 キャッシュフロー計算書は、簡単にいえば会計期間中の現金の流れを数値化したものです。いわば現金の増減を「見える化」することで、会社の資金状況を正確につかむことができます。このキャッシュフロー計算書を理解していれば、その会社がどのような状態にあるのか、方向性を含めて読み取ることができるのです。

 キャッシュフロー計算書では、資金の流れを「営業活動」「投資活動」「財務活動」に分けて表します。本業でどれくらい現金を増やすことができたのか、将来に向けての投資にいくら使ったのか、銀行からの借入を積極的に行っている時期なのか、それとも返済を優先している時期なのか、そうしたことを読み取ることができます。損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書を重ね合わせながら読み解くことで、総合的な経営状態の判断ができるのです。

(つづく)


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