スクールの運営から部活動指導へ活動領域を拡大し、スポーツ文化の醸成を目指す(前)
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リーフラス(株)
学校現場に外部指導員を積極登用の動き
中学校や高校の教員が部活動の指導や顧問活動に時間をとられ、長時間労働となることの弊害が知られるようになってきた。疲れやストレスからくるうつ病などで離職、休職する教員も後を絶たず、長時間労働は教員志望者減の大きな要因にもなっていた。
昨年12月、文科省は長時間労働是正のための緊急対策として「部活指導員」などの外部人材の積極活用を促す方針を発表。補助金をつけて、配置を促す方針だ。部活指導員の採用は各県市教委に任せる予定で、複数の県で外部指導者が非常勤講師として採用されており、高校部活動などを指導するという。
国内のスポーツ指導、選手育成について、学校部活動という枠組みが大きな役割をはたしてきたことは間違いない。しかし、指導者の資格や適性などについてこれまで議論されたことは少なく、長時間の練習によるスポーツ障害や極端なエリート主義など、弊害も知られるようになっていた。こうした現状に対して、生涯にわたって続けられるスポーツ文化の醸成という視点からスポーツスクール運営に取り組むのが、リーフラス(株)だ。
褒めて伸ばす指導でスポーツを好きになる
リーフラスはNPO法人「JJFC」と連携し、リベルタサッカースクールやハーツ(バスケットボールスクール)に代表される子ども向けスポーツスクールを全国展開する。伊藤清隆代表取締役社長は、起業に込めた思いを、「自分自身の苦い経験を、子どもたちに味わってほしくないのです」と語る。中学校で野球部に入部した伊藤社長は、旧態依然とした指導方法やシゴキを受け、暴力的指導に強い憤りを感じたのだ。
スポーツの原点を「小学生のころに感じていた楽しさ」にあると直感した伊藤社長は、スポーツを楽しみながら人間力を養うスクールの設立を思い立った。自身の経験から、指導者には教師やボランティアなどではなくプロのコーチを起用し、「しかるのではなく、褒めて伸ばす指導」を基本とした。
そのためには、指導者としての力量をもったうえで、子どもたちのモチベーションをうまく上げることができるプロコーチを確保することが必要になる。伊藤社長の考えを基に、リーフラスでは同社所属の指導員をすべて正社員とし、指導のプロとしての待遇を整備した。当然、人件費負担もかさむものの、指導する子どもたちの安全に責任をもつために必要な経費だとリーフラスは考えている。
「スクールには、下は3歳のお子さんから在籍しています。安全に、安心してスクールを運営するためには全員に目が届くような体制が必要で、それに見合った責任をもってもらうために、正社員として雇用することを原則にしています」(永冨剛西日本本社長)。
指導員1人が受けもつ人数は20人程度に限定し、子どもの人数に応じて指導員を増員することで万全の安全対策を敷いた。また、部活動や民間のスポーツクラブでありがちな保護者の見守り当番や試合時の車出し当番制などはリーフラスでは一切行っていない。プロによる指導とともに、企業としてスクールに責任をもつ体制を貫徹するためだ。
(つづく)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:伊藤 清隆
所在地:東京都渋谷区広尾1-1-39恵比寿プライムスクエアタワー10F
西日本本社:福岡市博多区博多駅南1-15-22シノケン博多ビル8F
設 立:2001年8月
資本金:8,000万円
TEL:03-6451-1341
URL:https://www.leifras.co.jp<プロフィール>
伊藤 清隆(いとう・きよたか)
1963年11月21日生まれ。愛知県日進市出身。琉球大学教育学部卒業。教育関連企業の九州支社長を経て、2001年8月にリーフラス(株)を設立。法人名
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