2024年11月30日( 土 )

くるり九州ひたすら歩く旅~九州一周、完歩を目指す(16)

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 国道3号線と10号線をひたすら歩く“九州一周完歩”の旅。走行距離は実に833kmにおよぶ。週末を利用しつつ、実際に現地に赴き九州の大動脈を歩く旅。北九州市から10号線を南下するコースと宮崎市から北上するコースという2コースに分かれた旅を展開している。ゴール時期は未定だが、ようやく九州一周の完歩がみえてきた。

9月1日(16日目)
JR小波瀬西工大前駅からJR天津駅まで~42.1km

 スタート地点であるJR小波瀬西工大前駅に車で向かった。住宅街のなかにある同駅に車で行くのは初めてで、道に迷っていると後ろの車両が突然サイレンを鳴らし、赤色灯を点灯させた。「前の車両、停止してください」という声が聞こえる。パトカーだ。
 停車させた理由は「車線をはみ出して運転していたので飲酒運転を疑った」とのこと。ランニングウェア姿で「九州一周旅のスタート駅を探していました」と説明するとおまわりさん2人も驚いていた。その後、おまわりさんたちは駅まで案内してくれ「完歩できるよう応援しています」エールをおくってくれた。

 JR小波瀬西工大前駅の駐車場に車を止め、日付が変わってからのスタート。「いざ大分へ!」2日間の旅の始まりだ。国道10号線に入るのが最初の目標だ。この日はスタートが遅いので気が焦る。しかも2日間で別府市までの約100kmを踏破する強行軍だ。

 長峡川をわたり行橋市に入る。バイパスなので道路は広いが、歩道には所々に草が生い茂っている。だが、これぐらいは想定内、少しスピードを上げて歩くことにする。
 スタート直後から気になっているのが北方面のはるか遠くに見える稲妻。雨の予感がする。先を急ぐことにしよう。

 バイパスを降りて一般道の10号線をひたすら歩く。やがて航空自衛隊築城基地が見えてくるはずだ。しかし、基地横の道路には街灯すらなく、見えるのは闇に覆われた道路のみ。場所を示す看板があるので、ようやく基地とわかる程度だ。気が付くと築上町役場を通過しており、ここらで一休みすることに。夜中でも暑いため、汗が止まらずスポーツドリンクを飲み水分補給をする。
 豊前市の国道10号線は広く、ストレートでほぼ4車線。歩道も段差が少なく歩きやすい。だが、明け方に突如睡魔が襲ってきてペースダウンしてしまう。仕事の合間を縫って強行した反動がここできたか・・・。

 豊前市を抜け、大分県中津市に入る。これで「くるり九州一周」の該当県すべてに足を踏み入れたことになる。本来なら、このまま10号線バイパスを歩くべきだが、帰りに使う駅が遠くなるので県道1号線を選択することにした。
 10号線と交差したころから雨が降ってきた。大急ぎで歩き、この日のゴールである無人駅のJR天津駅に到着した。
 駅周辺にある公共の建物といえば駐在所のみで「今日は警察に縁があるなぁ」と苦笑する。車を取りに行くために列車に乗ると、途中からものすごい量の雨が降ってきた。危機一髪だった。
 小波瀬西工大前駅から豊後高田市内のホテルに到着したのは昼過ぎ。今日はほんとに疲れた!

(つづく)

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