二場元ガバナーの権勢の栄枯盛衰物語(19)~ゾーン編成説明会議事録の有効性に疑問の声

世界的な奉仕団体である『ライオンズクラブ』。その慈善運動は社会的に広く認知されている。ところがライオンズクラブの複数の会員から「福岡地区=337-A地区には問題がある」との情報が入ってきた。本来国際奉仕団体としての活動は名誉栄達ではなく、純粋な社会貢献にある。

ライオンズ国際協会337-A地区元ガバナー
二場安之氏

リジョン再編成手続きへの疑問の声

 2026年度の「337-A地区」の年次大会は、4月11日(土)・12日(日)にJ:COM北九州市芸術劇場で開催される。リジョンでいえば1リジョンである。年次大会の委員長は元ガバナー・田中孝文氏が務める。同氏は16年度の「337-A地区」ガバナーを務めた。また後述するが2リジョンにおける紛争の調停役の1人が田中氏である。

 二場氏の台頭以前、元ガバナーで福岡玄海ライオンズクラブの重鎮だった方も、年次大会の委員長を務めていたが、ガバナー職は退任したら終わりではなく、その後も組織内で重要な役回りを務めるのである。

 2リジョンから6リジョン分離独立へと至る過程で、2リジョン内のゾーン編成が紛糾したことは以前に紹介した。6リジョンのチャーターメンバーは異口同音に「向井氏がガバナー時代にゾーン再編成を行おうとしたことが強引なやり方であった」と語っていた。

 ここで説明しておきたい。向井氏とは、17年度の地区ガバナーを務めた向井健次氏のことである。二場氏と同じ2リジョン出身で、当時、両者は緊密な関係があったとされる。以下の記事をご参照いただきたい。

二場元ガバナーの権勢の栄枯盛衰物語(6)~元ガバナーを利用し2リジョンを掌握
二場元ガバナーの権勢の栄枯盛衰物語(7)~2リジョン有志から国際協会へ申し立て

 当時、2リジョンには28クラブが加盟していたが、クラブ会員数などゾーンによって差があった。60人以上のクラブもあれば20人以下のクラブもあるという状況だったのである。2リジョン内の「不均衡な状態を是正する」という大義名分のもとにリジョン(R)内のゾーン(Z)編成を行おうとしたのだが、その手続きに批判が高まった。

 リジョン内のクラブから十分な意見聴取をすることなく、数度の会議、説明のみでゾーン編成を行おうとしたためである。

 そして2リジョン内のゾーン再編成は向井氏がガバナーに就いてから顕在化したのではなく、ガバナー就任前の「ガバナーエレクト」のとき、すでに動きとして始まっていた。ライオンズクラブは毎年役員・体制が交代するが、16年4月に運営委員会が行われ、5月に編成報告会が行われている。

 ゾーン編成は「地区ガバナーの自由裁量で変更が可能である」というのが向井氏や二場氏の主張であった。しかし、ライオンズクラブ国際協会アジア課が正式にガバナーになって行うよう指示を出している。

 向井氏の地区ガバナー就任は17年7月から(18年6月末まで)である。なお、朝倉市などを水害が襲ったのは17年7月5日で、向井氏のガバナー就任直後であった。災害復旧支援が優先されたなか、18年に入り、再びゾーン編成が議論に上った。

強行するならクラブ解散も辞さない

 18年3月に向井氏は「2R(リジョン)クラブ編成説明会」を開催している。ところが、複数の2リジョン内のクラブ関係者から異論が出されていた。

 2リジョンのライオンズクラブ会長名で日本の国際理事を通じてライオンズクラブ国際協会に抗議申立書が送られたことは以前に紹介した。

 申立書には、「本件においてL(※ライオン)向井が採ったプロセスは『国際協会』のために最善であるとはいえない」としたうえで「本ゾーン編成における記録はライオンズクラブ国際協会における議事録としての有効性に欠ける」とまで記されていた。

 議事録としての有効性に欠けるとはどういうことなのか。当時を知る関係者は「向井・二場両氏による2R(リジョン)クラブ編成説明会の議事録は、同意が得られたようにありましたが、実態は反対意見を押し切るものだった」という。

 強引なゾーン編成に反対する2リジョン内のクラブ関係者は、国際理事に対して状況の報告を行い、強行するのであれば解散も辞さないことを伝えている。

 こうした事態を受け、18年9月に田中氏が議長として、申し立てを行ったクラブと、向井・二場両氏との紛争の調停手続きが行われている。

(つづく)

【近藤将勝】

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