2024年11月24日( 日 )

アジアの玄関口「福岡」で国際社会に貢献できる人材教育を(後)

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学校法人宮田学園

モンゴルとの交流スタート、新たなビジネス連携を模索

モンゴル国立大学からメンデバヤル氏が来校

 宮田学園では、これまで未開拓の国だったモンゴルに着目している。モンゴルの最高学府といわれるモンゴル国立大学のスタッフで、国際交流課長を務めるシューライ・メンデバヤル氏が、年明けから1カ月間、日本語の学習と研修のために宮田学園に来校した。世界中の200の大学とパートナーシップ協定を結んでいるモンゴル国立大学が、宮田学園と日本語教育の分野で連携を図るのは、とても意義が大きいことだ。今春には、大学生になった宮田学園総長の長女がモンゴルを10日間訪れ、モンゴル国立大学や、そこでの日本語教育の現状などを視察した。同大学の副学長も宮田学園に高い関心を示しているという。今後は、連携をより具体化するため、相互にスタッフを派遣し、交流を深めていく計画だという。

東京オリンピックイヤーの2020年、4年制大学開校

 東京オリンピックが開幕する2020年は、宮田学園にとっても大きな節目を迎える年になる。4年制大学の開学を目指し、現在、設置申請の準備に大忙しの日々を送っている。4年制大学では、アグリビジネスに着目している。農業の6次産業化に貢献するために、農作物の生産や加工、流通に至るまで、アグリビジネスの一連の流れを学ぶ経済系学部をつくる構想がある。

 キャンパス候補地は現在、複数の自治体と折衝中で、候補先の1つとして有力なのは、宮田学園総長の郷里である熊本県八代市だ。八代市は熊本県第2の都市で、人口は約12万9,000人。クルーズ船の誘致に力を入れていて、国際交流事業に関心が高い。さらに、メロンやトマト、ベビーリーフ、晩白柚といった特産の農産物も多い。この特産品をブランド化して、海外での販路開拓の道筋が見えれば、地域が元気になるだろう。実家が農業に従事している留学生が多い宮田学園だからこそ、農業系学部をもつ4年制大学を九州につくって、世界の若者たちが日本の農業を学びに九州を訪れ、そこから海外展開へとつながることで、「地方創生」を体現することになるだろう。そういった意味で、この4年制大学がもつ役割は大きい。「ゆくゆくは福岡で学生主導型の農産物アンテナショップの運営なども手がけていきたい」と宮田学園総長は話している。

 3月9日には、熊本県の小野泰輔副知事が宮田学園を訪れ、宮田学園総長たちと会談した。専門職大学では在学中に600時間以上のインターンシップの経験が必要ということもあり、熊本県内において、農業関連のインターンシップ受け入れ先の確保など、さまざまな側面からの支援について話し合ったという。

 宮田学園は2020年春の開学に向けて、専門職大学の設置を構想中で、国際教育の「集大成」はいよいよ重要な局面を迎える。

(了)

<COMPANY INFORMATION>
学園総長:宮田 道郎
所在地:福岡市南区塩原4-17-17
TEL:092-541-8450
URL:http://miyatagakuen.ac.jp

<プロフィール>
宮田 道郎(みやた・みちろう)

 1947年熊本県八代市出身、東和大学工学部電気工学科卒業、92年に東和国際教育学院(現・西日本国際教育学院)を設立し学院長に就任。2009年NPO法人国際教育支援機構を設立し、理事長に就任。12年には学校法人宮田学園を設立、学園総長に就任。14年に国際貢献専門大学校を開校し、多方面で教育の国際化に尽力している。


 

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