くるり九州ひたすら歩く旅~九州一周、完歩を目指す(22)
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国道3号線と10号線をひたすら歩く“九州一周完歩”の旅。週末を利用し、6月から足掛け約3カ月をかけた旅も、ついにゴールを迎えることになった。真夏の夜道を汗だくで歩き、朝は強烈な太陽に晒される。大雨で足が取られたことや、ものすごい勢いで走る車にひかれそうになったことも一度や二度ではない。高速道路、鉄道、高速バス、そしてタクシーとあらゆる移動手段を利用し、必ず前回到着した場所から再スタートを切ることを徹底した。体力の限界や睡魔との戦いに加えて、週末のスケジュール調整や旅の計画などと格闘したことが懐かしい。
9月23日(22日目)
JR高鍋駅から美々津駅→立岩神社 26.1km+αついに“九州一周完歩”の旅の終焉を迎える。夕方、最後の休憩場所となった高鍋町内のビジネスホテルを出て、街をぶらぶらと歩く。かつて、この地は高鍋藩の城下町として栄え、教育に力を注いだことで有名だ。街並みの至るところに高鍋藩時代の面影が残っているが、街の中心地には更地が多く見られ、ここでも人口減少の影響がみてとれた。
旅の準備などをしていると出発の時間になったので、移動を開始する。車はゴール地点となるJR美々津駅に停めた。下り列車に飛び乗り、午後11時にJR高鍋駅に到着。さあ最後の旅が始まった。この旅は通常より距離を短く設定している。普段よりも余裕をもって、ゆっくり歩きたいと思ったからだ。
小丸川を越え、ゆっくりと北へ向かう。高低差はなく、ほぼフラットな道路で、歩道も歩きやすく、街の灯りと行き交う車のヘッドライトが足元を照らしてくれた。午前3時前に児湯郡都農町にある「門司から290km地点」と書かれた道標の側を通過。ゴールまであと10数kmとなった。いささかペースが早いようだ。のんびり歩くつもりだったのだが、いつもの癖なのか全力で歩いてしまった。都農から美々津にかけての道は緩やかなアップダウンがあったが、ほとんど気にならず、足取りは軽い。
午前5時、最終到着地点となる美々津駅に到着した。ゴールの瞬間は愛車が見届けてくれた。もうすぐ夜が明けるので、ゴールの記念に日の出をバックに美々津駅で写真を撮る。その後、この旅で初めての観光となる立岩神社へ向かうことにした。
日向市美々津町地区は、重要伝統的建造物群保存地区となっているとのこと。朝早く、歴史ある静かな街並みを自分の足で歩くことで、歴史がもつ重みを感じることができた。そうするうちに海辺にある立岩神社に到着。無事に完歩したことの報告とお礼をした。
6月9日に旅を開始し、スケジュール調整に苦慮しながらも、北回りと南周りという2つのコースを選択して9月23日、ついに美々津に到着。22日間で九州一周を成し遂げた。国道3号線、10号線(一部ほかの国道を利用したが・・)をひたすら歩き、計画段階での歩行距離は833kmだが、道に迷ったり、迂回したりして実際には860kmぐらい歩いたのでないかと感じている。
ケガなく、事故にも遭わず、無事に九州一周を歩き終えたことは、自分の人生に大きな自信になったと信じ、帰路につく。さて、次の旅はどこにしようかな。
(了)
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