一人勝ちの博多阪急~今期500億円突破、天神の百貨店を尻目に一貫して増収
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博多阪急が一人勝ちの様相を強めている。昨年12月の売上高は前年同月比3.9%増と、岩田屋三越と博多大丸が各1.4%減と苦戦したのを尻目に唯一プラスになった。第3四半期(2018年4~12月)は前年同期比11.8%増と二ケタの伸び率を記録、今期は516億3,100万円(前期比8.9%増)と開業8年目で500億を突破する見通しだ。
追い風にも恵まれた。2016年4月にはJR博多シティ隣りに「博多KITTE」(キッテ)がオープン、集客力が一段と増した。
自助努力もある。ターミナル百貨店として広範な客層に対応するため、手頃な価格の商品を主力に品ぞろえしてきたが、昨年秋の開店以来初の大型改装で「ディオール」などの高級ブランドや高級時計・宝飾品を増強、富裕層や中国人観光客を取り込むのに成功した。第3四半期の客数は1.3%増だったが、客単価が10%強上昇した。
11年3月の開業時には「関西の百貨店でイメージが悪い」「ターミナル百貨店は高級品が売れない」などと陰口をたたかれたが、縮小市場の百貨店で一貫して増収を続けている。
ただ、ここにきてインバウンド消費に陰りが見える。中国政府が海外での観光客による代理購入に規制をかけ始めた影響が東京、大阪で出ている。昨年末の株安で富裕層の購買意欲を削ぐ恐れがあり、博多阪急もこれまでのような伸び率を期待しにくくなる。
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