九州地銀の2019年3月期 第3四半期を検証する(4)
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【表1】を見ていただきたい。九州に本店がある3金融グループ(以下 3FG・FH)および傘下銀行の2019年3月期 第3四半期(2018年12月期)の当期純利益順位表である。
<この表から見えるもの>
◆3FG・FHの当期純利益合計は前年比5億円の810億円(前年比0.7%増)。
・当期純利益の第1位は昨年に続きふくおかFGで、前年比+31億円の449億円(前年比7.6%増)。経常利益は前期比+24億円の600億円(4.3%増)。経常収益は前年比+15億円の1,774億円(0.9%増)となっている。
ふくおかFG傘下銀行のうち、福岡銀行は経常収益、経常利益、当期純利益とも前年比プラスと安定した収益を上げており、グループ内において絶対的な地位を占めている。
・2位は昨年3位だった九州FGで前年比▲35億円の191億円(▲15.8%)。内訳を見ると肥後銀行が前年比▲18億円の96億円。鹿児島銀行が前年比▲17億円の95億円(▲15.7%)で、ほぼ同額の当期純利益となっている。
・3位は西日本FHで前年比+9億8,500万円の169億円(6.2%増)。17年/12月期の計数は特殊要因である株式売却益131億円を除いている。
◆3FG・FHの収益シェアを見ると、ふくおかFGが55.4%。九州FGは23.6%。西日本FHは20.9%。ふくおかFGのシェアは5割を超えており、圧倒的に優勢であることがわかる。【表2】を見ていただきたい。3FG・FHとグループ外銀行との当期純利益(連結)比較表である。
<この表から見えるもの>
・第1位はふくおかFGで前年比+4億7,100万円の389億円(1.2%増)となっている。個別で見ると福岡銀行が大きくプラスとなったことが要因で、親和銀行と熊本銀行は前年比マイナスとなっており、厳しい収益状況となっているようだ。
・2位は西日本FHで前年比+15億円の195億円(8.7%増)。前年の特殊要因(株式売却益131億円)を差し引くとふくおかFGと同様に前年比プラスに転じている。
・3位は九州FGで前期比▲23億円の174億円(▲12.1%)。3FG・FHなかで、九州FGだけがマイナスとなっている。
・3FG・FHの当期純利益合計は前期比▲3億5,900万円の758億円(▲0.5%)で、そのシェアは74.4%。一方グループ外の銀行の当期純利益は前期比▲60億円の260億円(▲18.9%)。グループ外の銀行は11行でそのシェアは25.6%。単純に割ると1行あたり2.3%であり、経営統合の道を選択しないと生きていけない厳しい収益環境にあるのがわかる。
・3FG・FHの当期純利益のシェアは74.4%。そのうち福岡県に本店があるふくおかFGは38.2%、西日本FHは19.2%。その合計シェはア57.4%と5割を超えており、九州における福岡県の金融市場がいかに大きいかを物語っているようだ。(つづく)
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