国道3号・博多バイパス立体交差化事業、今年度も20億円

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 福岡市北東部を走る国道3号・博多バイパス(下臼井~空港口)区間1.6kmは、2022年度から国の直轄事業として整備が進められている。この事業に25年度当初予算で約20億円が計上された。総事業費は約360億円。事業完了予定は未定。

周辺の物流関連企業集積と救急搬送ルート 出所:九州地方整備局資料
周辺の物流関連企業集積と救急搬送ルート 出所:九州地方整備局資料

 この整備区間は、福岡市東区の二又瀬新町から博多区榎田に至る市街地密集地帯を貫く。交通量が多く、空港や博多港、博多駅といった主要交通ハブを結ぶ要衝にあたることから、日常的に激しい交通渋滞が発生している。とくにピーク時には、下臼井交差点から空港口交差点にかけて走行速度が10km/hを下回る状況も確認されており、深刻な交通ボトルネックとなっている。

整備の狙いは「速達性」と「安全性」

 整備完了のあかつきには、博多バイパスの立体交差化により、現在7カ所ある信号交差点を回避可能になり、通過交通が信号待ちなく走行できるようになる。これにより、松島交差点から空港口交差点までの所要時間は、現行の25分から20分へと5分短縮される見込みだ。

 また、東消防署から済生会福岡総合病院への救急搬送ルートの所要時間も、40分から35分へと短縮され、救命救急の「黄金の5分」を確保するうえでも大きな意義をもつ。

渋滞解消とともに、産業・物流の基盤を支える

 周辺には物流関連企業が集積しており、福岡空港や博多港を起点とする集配ネットワークの一角を形成している。整備により交通の定時性と速達性が向上することで、物流効率の向上と、災害時・非常時の物資輸送にも好影響を与えることが期待される。また、福岡都市高速や九州自動車道との接続をスムーズにすることも可能となり、北九州や久留米方面との広域交通ネットワークの一部としての機能も強化される。

周辺道路との連携がカギ

 国道3号博多バイパスは、福岡市内を南北に貫く幹線として、周辺の福岡東バイパスや八木山バイパス、国道201号、九州道福岡ICとも緊密に接続している。とくに八木山バイパスと国道201号は、筑豊地域との産業連携の幹線であり、いずれも4車線化が進行中だ。

 これら周辺道路網の整備と連携することで、福岡市内に集中する交通の適切な分散が進み、都市部の慢性的な渋滞解消に大きな効果をもたらすことが期待される。

【寺村朋輝】

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