【12/2アクロス福岡】すい臓がんプロジェクト、microRNA検査で早期がん発見を

がんは早期発見が生存率向上のカギ

すい臓がん啓発プロジェクト    来たる12月2日、アクロス福岡にて、がん対策の最前線を紹介するセミナー「自分にあったがん対策とは?」が開催される。

 このイベントは、早期発見が重要とされるすい臓がんへの対策を啓発するため「すい臓がん啓発プロジェクト」の一環として行われる。

 従来、すい臓がんは、がんのなかでもとくに発見が難しく5年生存率が極めて低いがんとして知られてきた。しかし、近年、microRNAの解析や、AIを利用したプロファイリングの向上、そしてmicroRNAが含まれた細胞内小胞(エクソソーム)の捕捉技術の確立によって早期発見も可能になりつつある。

 イベントでは、尿からmicroRNAを含むエクソソームを捕捉してがんの早期発見を可能にする検査キット「マイシグナル」について、同製品を開発・販売するCraif(株)による詳しい説明も行われる。

細胞外小胞(エクソソーム)に含まれるmicroRNAの検査により 従来難しいとされたすい臓がんの早期発見も可能に 出所:発表会資料より
細胞外小胞(エクソソーム)に含まれる
microRNAの検査により
従来難しいとされたすい臓がんの早期発見も可能に
出所:発表会資料より

microRNA検査ですい臓がんの早期発見が90%超に

 microRNAによってがんを検出する方法では、従来、早期すい臓がんの発見確率が37.5%程度であったものが、92.9%にまで跳ね上がるという。早期であればすい臓がんは手術によって完治を目指すことも可能だ。

 残念ながら福岡県は、がん検診を含む検診の受診率が47都道府県中40位台と、思わしくない状況にある。がんは早期発見できれば治療の選択肢が広がり、生存率が大幅に向上する。その早期発見を可能にする新技術を提供する検査キットとして「マイシグナル」への注目が集まる。

<INFORMATION>
〔タイトル〕
自分にあったがん対策とは?
福岡山王病院 消化器病専門医× TOGGYが登壇、がん対策の最前線
〔日時〕
12月2日(火)
午後6〜7時半 (受付午後5時半より)
〔場所〕
アクロス福岡円形ホール
(福岡県福岡市天神1丁目1-1)
〔参加費・定員〕
無料・先着100名様
〔プログラム〕
□講演1 「膵臓がんの現状と課題──備えるために、正しく知ろう」
 登壇:福岡山王病院 肝胆膵内科・神経内分泌腫瘍センター長 伊藤鉄英教授
□講演2「自分にあったがん対策の選び方〜最先端の技術ががんとの向き合い方をどう変えるのか〜」
 登壇:Craif(株) CTO 市川裕樹氏
□座談会 「がんと暮らしのリアル─福岡のこれからのがん対策を考える」
 登壇:TOGGY氏/亀山みゆき氏/Craif 市川裕樹氏ほか

【寺村朋輝】

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