「八海山」の八海醸造、麴甘酒摂取による大腸炎や関節痛への効果を確認
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日本酒「八海山」の製造元である八海醸造(株)(本社:新潟県南魚沼市 南雲二郎社長)は19日、麴甘酒と乳酸発酵させた麴甘酒に大腸炎を予防する効果が期待できることを確認した。
新潟薬科大学と新潟県農業総合研究所食品研究センターとの共同研究により確認されたもの。試験方法はラットを用い、麴甘酒、乳酸菌 ラクトバチラス サケイ ウオヌマ株(以下ウオヌマ株)で乳酸発酵させた麴甘酒(以下、乳酸発酵甘酒)、ウオヌマ株菌末を混合した試験飼料を摂餌させた後、デキストラン硫酸ナトリウム(以下DSS)で強制的に大腸炎を起こし、その症状の程度を検証した。
結果、病気の進行度を表すDAIスコアはDSS 投与の通常餌群と比較して、麴甘酒群、乳酸発酵甘酒群で有意に炎症・出血が抑えられた。また、大腸炎が進行すると、大腸の長さが短縮し、大腸粘膜下層が炎症のために厚くなるが、麴甘酒群、乳酸発酵甘酒群で大腸の短縮および粘膜下層の肥厚化の抑制が確認され、麴甘酒と乳酸発酵させた麴甘酒に大腸炎を予防する効果が期待できることを確認した。
また、空腹時血糖が正常高値(100mg/dL以上110mg/dL未満)もしくは境界域(110mg/dL以上126mg/dL未満)の20歳以上65才以下の男女22名を対象に、麴甘酒118gまたは米糖化液118gを1日当たり1本、12週間連続で飲用させ、飲用前、飲用4週後、飲用8週後、飲用12週後の血圧、脈拍、体重、体脂肪率、BMI、血液生化学的検査、尿一般検査のほか、医師による問診から副作用・有害事象の判定を行った結果、副作用や有害な事象もなく、体重、BMIについて有意な変動は認めらなかったほか、体脂肪率について麴甘酒・米糖化液のいずれにおいても微減が確認された。
抗加齢QOL共通問診票による麴甘酒と米糖化液との群間比較により、麴甘酒の継続的飲用により関節痛の緩和効果がある可能性が示された。
なお、今回の研究成果は、3月24日~27日に東京農業大学で行われた「日本農芸化学会2019年度大会」で発表されている。
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