我が世の春を謳歌するリネン業界
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かつては、というより5年前までリネン業界は(1)燃料高(2)人手不足(3)単価の値下げ強要(得意先のホテルもコスト削減に奔走していた)の三重苦を強いられていた。ところが、流れががらりと変わった。三重苦の意味合いが変わってきたのである。
(1)以前ほど燃料高が経営を圧迫しなくなった。(2)人手不足が深刻になり、人件費が大幅アップ。「この単価ではもう仕事は請けられません」と駆け引き抜きで強気の交渉ができるようになった。(3)得意先のホテル側はお客さんが大勢押しかけて、それをさばくのに大童(おおわらわ)で、多少の単価値上げ要求も飲んでくれるようになった。
そして予想だにしなかった吉報が飛び込んできた。地方にある同業者が福岡のホテルリネンサービスからの撤退を決定した。この業者は20%のシェアを握っていたから、残りを同業4社で引き取るかたちになった。また、少なくとも毎月2件のホテルがオープンするのも、さらなる追い風となり、得意先側から「リネンの仕事をお願いします」と頼み込みこまれる状況で、形勢が逆転したのだ。
そうなると人材確保が今後の勝負の分かれ目となる。日本語学校に通うアルバイト生の確保、研修生活用(単純労働にも規制緩和の動きがある)など、必死で作戦を練っている。
あるリネン会社は35~45歳まで派遣社員として企業を渡り歩いてきた日本人をターゲットにして採用をしているそうな。この策が見事に功を奏しているとか。しかし、企業秘密になるので、残念ながらこの妙策の詳細な説明はできない。
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