「どこまで自民の尻なめるのか」、れいわがマスコミを批判
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「れいわ新選組」が21日夜、参院選の開票が進む中で報道陣を前にマスコミを批判した。山本太郎代表はNHKに対し、「どこまで自民党のお尻をなめるのか」、大西恒樹(つねき)氏は通貨発行や財政の仕組みについて「分かってるのか。いい加減にしていただきたい」などと忠告した。
東京・平河町のホテル内に設けた同党開票センターには、大勢の報道陣が詰め掛けた。特定枠の舩後靖彦(ふなご・やすひこ)氏の当選が決まった後、朝日新聞の記者から候補者に対して質問があった。
「マスコミが取り上げない現実がある中、これだけ盛り上がった。古い報道スタイルについて見解を」
山本氏は「もっとがちんこでけんかしてほしい。明らかにおかしな報道が続いている」と述べ、NHKが20日午後9時から放送した『党首 列島を駆ける〜密着17日間の戦い〜』に触れ、「どこまで自民党のお尻をなめるんだろう。ひどい内容で、争点が全く見えない。あれ見たら、(自民党に)票入れようかと思う」とやり玉に挙げた。
大西氏は「税収で政府の借金を返したらどうなるか、分かっているのか。消費税廃止を掲げたとき、そこにロジックがあることに突っ込んでくれ。今の政府・与党の言っていることが本当に間違っていることを分かるようにする、皆さんお仕事はそういう真実を知って、暴くこと」と指弾した。
信用創造の原理を考えれば、政府が借金をする、すなわち国債を発行するときにお金が生まれ、借金を返済する、すなわち国債を償還するときにお金が消える。
大西氏は当選したらマスコミ記者を集めて講義を開こうと考えていたことを明かし、消費増税を批判。「何で米国からMMT(現代貨幣理論)が出て来ているのか理解していない。それでよく報道機関と言える。いい加減にしていただきたい。本当に怒っている」と述べながらも、真実の報道を求めた。
三井義文(よしふみ)氏は「長年、マスコミの人には何度も話したが、現場では『分かった』と言いながら、何で本社に帰ったらそれが消えるのか。上司に負けている。皆さんがジャーナリストになったとき、真実を伝えたいとこの職業を選んだはず。いつからサラリーマンになった」と非難した。
その上で、「こっちががちんこで戦っているところを取材するなら、皆さんもがちんこでやってほしい」と求めた。
選挙期間中、同党がほとんど報道されなかったことについて山本氏は、「政党要件を考えれば、当然そうなのだが、4億円の寄付があり、これだけ盛り上がりがあれば、現象として取り上げる可能性もあると思うが。社内でいろいろあったのか」と報道陣に逆質問した。会場にいる支持者たちから大きな拍手が起きたが、記者たちは無言になった。
支持者から、「メディアの人に聞きたい。最初の志はどういう状態になっているか」と発言があった。
報道陣が沈黙を貫く中、安冨歩(やすとみ・あゆみ)氏がマイクを取る。「この国は人間でなく、立場でできている。立場上の話しかできない。立場が重いほど、その人の意思は関係なくなる」と指摘。
メディアも社会構造の一角であると説明し、「自由にやっているのは、あまりお金をもらっていないフリーの方。立場上のメディアしかなくなるのは、この方が悪いのではなく、私たちの国が狂っている」と本心を封じる社会構造を批判した。
<プロフィール>
高橋 清隆(たかはし・きよたか)
1964年新潟県生まれ。金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了。『週刊金曜日』『ZAITEN』『月刊THEMIS(テーミス)』などに記事を掲載。著書に『偽装報道を見抜け!』(ナビ出版)、『亀井静香が吠える』(K&Kプレス)、『亀井静香—最後の戦いだ。』(同)、『新聞に載らなかったトンデモ投稿』(パブラボ)。ブログ『高橋清隆の文書館』。関連キーワード
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