2024年12月05日( 木 )

本物をテーマに、心打つ感動を全国へ発信 ついには海外進出をはたした東証一部上場企業

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ブライダル・冠婚葬祭ほか
アイ・ケイ・ケイ株式会社

若い社員たちにチャンスを

 「お客さまの幸せと感動のために」。アイ・ケイ・ケイ(株)が掲げる企業理念である。ゲストハウス・スタイルのウェディングが持つ可能性。そこにいち早く着目しすぐさま行動を起こした代表取締役・金子和斗志氏が、新ブライダルビジネスに繰り出したのが2000年。今でこそこうしたウェディングも常識となりつつあるが、結婚式といえば誰もがひと昔前のイメージを抱いていた時期のことだ。

 以来、佐賀県鳥栖市を皮切りに次々と支店を増やし、それに比例して業績も向上。現在では東証一部上場の一大ブライダル企業として名を馳せる。マイナビ、日経主催による大学生就職企業人気ランキング調査では、九州・沖縄エリアで2年連続第1位となり、一昨年からはインドネシアでも現地でのブライダル事業を展開するなど、今いちばん注目株の企業だ。

 「当社は先代が佐賀県伊万里市で食品販売業として創業し、やがてホテル運営、ブライダル事業へと発展してきました。その変遷のなかで、私自身がチャンスを与えられてきましたから、これからの人たちにもそうした機会を得てほしい。今の若い人たちとともに未来のために私は挑戦を続けます」。金子氏が期待するのは、平均年齢29歳という社員たちの成長だ。

代表取締役 金子和斗志氏
代表取締役 金子 和斗志 氏

挑戦と挑戦の連続 世のため、人のため

 そんな同社の入社試験は少しばかりユニークだ。なんと平均6~7回にわたって面接が繰り返されるというから徹底している。もちろん人財を見極める目的もあるが、それ以上に重要視しているのは、学生たちにより多くの社員に接してもらうことで企業風土にふれ、結婚と同じくミスマッチのない選択をさせるためだという。受ける方にとっては真剣勝負の連続。応募者も多く正真正銘の狭き門だが、このやり方なら成田離婚みたいなことは起こらないだろう。

 では、その門をくぐり抜けた未来に何が待っているのか。社員たちはアイ・ケイ・ケイという企業を通して何を体感するのか。1つの例として、先輩社員たちのなかにプロ写真家を対象にしたコンテストや、ウェディングプランナーのコンテストで優秀な成績をおさめた者が多数存在することが挙げられる。実力がなければ絶対に獲れない賞ばかりだ。挑戦し続け、ついにはプロフェッショナルの技術を手に入れた社員が続々登場する。

 ちょっと想像してほしい。そんな先輩たちがゴロゴロといる現場は刺激的だ。同社は、はっきりとした目標をもつことで自分を磨き成長し、それが世のため、人のためになる。そんな職場なのだ。

昼礼 朝昼夕で行われる礼会では企業理念等をテーマに話合う
昼礼 朝昼夕で行われる礼会では企業理念等をテーマに話合う

実力が評価される抜擢人事

 海外展開の話にもう少しふれてみよう。800名超の若くて元気な人財が豊富に揃っている同社は、インドネシアでの事業も成長の可能性に勝算ありと見た瞬間から、スピーディに始まった。現地の優秀な人財を獲得しすでに黒字化を実現する見込みというから、今後は日本国内と同様のペースで拡大していくことが予想される。

 また、国内では2020年の初夏に向け、いよいよ東京支店の出店が計画されている。予定地はあの豊洲市場の近くにある豊洲ぐるり公園内で東京湾やレインボーブリッジを眺め見る絶好のロケーション。東京五輪の話題も追い風になる。

 ところでこの新支店の支配人が26歳の女性社員というから驚く。「若い人財にチャンスを」という金子氏の言葉を証明したような人事だが、これは今に始まったことではない。かつては入社2年目、若干24歳の社員が支配人の座を得たケースもある。金子氏は語る。「その仕事をやり遂げるために能力が60%備わっているなら迷わず抜擢します。あとは与えられた立場がその人を育ててくれますから」。若い社員を鼓舞し、カリスマと称される金子氏。こうした人事の英断こそが、彼らの心をつかむ理由の1つだ。

東京支店。豊洲市場と同じエリアに来年初夏完成予定の東京支店
豊洲市場と同じエリアに来年初夏完成予定の東京支店

幸せと感動を創造する仕事

ミーティング。感動を創り出すためとことんアイデアを出し合う
ミーティング。感動を創り出すためとことんアイデアを出し合う

 欲しいのは何をおいても企業理念に共感できる人財だという。ここはかなりこだわる。職種こそプロデューサー、プランナー、フォトグラファー、ウェディングスタイリスト、サービス、キッチンスタッフ、総務経理など多岐に渡るが、共通するのは皆が企業理念を真ん中に置いて行動していることだろう。目指すところは1つ。それはお客さまに感動してもらうことだ。そのために全力を注ぎ知恵を絞る。

 今、ブライダル業界ははっきりと二極化されつつある。同社のように成功した企業と失敗した企業だが、明暗を分けたのは提供するサービスが本物かどうかにある。「新郎新婦さまとそのご家族だけでなく、式に参列したすべての方たちが心動かされる時、お客さまとスタッフが1つになり何事にも代え難い感動の瞬間が訪れます。心に残る仕事にするためには、本物であることが必須です」と、金子氏。前述したコンテストの話題は、まさにその果実なのだろう。

 お客さまの幸せと感動を創造することは、自分たちの日々を感動させることに尽きるのかもしれない。社員が幸せでなくて、どうして人を幸せにできよう。生き生きとした社員らを見ていると、実のところいちばん心動かされているのは、彼ら彼女たちでないかとさえ思えてくるから面白い。

感動をつくる人。披露後、感動した新郎新婦とスタッフが抱き合う場面も
感動をつくる人。披露後、感動した新郎新婦とスタッフが抱き合う場面も

<COMPANY INFORMATION>
代 表:金子 和斗志
所在地:(本店)佐賀県伊万里市新天町722-5
(福岡本部)福岡県糟屋郡志免町片峰3-6-5
設 立:1995年11月
資本金:3億5,165万円
TEL:(福岡本部)050-3539-1122
URL:https://www.ikk-wed.jp/recruit/

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