「ヒガシ」という枠を超え新しい地域イベントへ「ザ東フェス」(前)
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「ヒガシには飲食店を経営している卒業生がたくさんいる。みんなの店が集まったら楽しいだろうな」。そんな卒業生のひと言がきっかけで2017年に始まったのが「ザ東フェス」だ。初回は鳥飼八幡宮の協力のもと境内で開催。好評を呼んだことから2回目を開いたところ、催しに賛同する人たちの輪が広がり、3回目には卒業生以外の飲食店オーナーも出店するなど、大きな盛り上がりを見せた。また、海援隊の千葉和臣さんや俳優の田口浩正さん、キックボクシングフライ級世界チャンピオンの石井一成さんら有名人卒業生によるステージイベントもあり、人気を集めた。今後は中村学園など私立高校とのコラボレーションも視野に入れており、福岡市の新たな地域イベントとして大切に育てていく考えだ。
「OBの店が集まったら楽しいだろうな」、その一言で始まり、いま新たなステップへ
――「ザ東フェス」が始まったいきさつを教えてください。
梅野 福岡市東区でコーヒー豆の販売会社を経営している第29期卒業生の宮房武亮さんが当校の後援会長をしていた時、会話を交わす機会がよくあり、福岡で飲食店を経営しているOBがたくさんいるので、みんなの店が集まったら楽しいだろうなという話になったんですね。その時はお花見会場でよく見かける出店のような感じかなと朧げに思い描くだけで、具体的なイメージは湧いてきませんでした。
そこへ、やはり当校の卒業生である鳥飼八幡宮宮司の山内圭司さんが境内で「肉フェス」を開催して話題になっていたので、山内さんに相談したところ、「神社はそもそもコミュニティの核となる場所。集まることに意義があります。ぜひ、うちでやりましょう」ということになって、同八幡宮の境内で第1回目を開催することになりました。その時、東のOBが集まる大同窓会のような雰囲気になるだろうからイベント名を「ザ東フェス」でいこうと決めたのです。
――反響はいかがでしたか?
梅野 構想をぶち上げると「磯貝」や「益正」など、OBが経営している福岡市の有名店が名乗りを上げてくれたほか、賛同者も続々現れました。フェス当日も多くのOBが集まってくれてまさに大同窓会という空気に包まれ、大好評だったのです。
そこで気をよくして2回目を開いたのですが、前回にも増して好評をいただき、OB以外も出店したいといううれしい声もたくさんいただきました。この声などをきっかけにOBの家族や友人も気軽に参加したり集まってもらったりできるフェスティバルにできないかと考え始め、「ヒガシ」を縁に広く地域の皆さまにも恩返しができるフェスティバルに育てようと決意したのです。
とくにうれしかったのがOBといっしょに参加していただいた奥さまたちの言葉。多くの奥さまからOBのダンナに「あなた、いい学校にいったのね」といってもらえたそうなのです。それまでは「ヒガシ」の集まりがあるからとよく飲み会に出かけ奥さま方に評判がいま1つだったらしいのですが、その評価が一気に上がったんです(笑)。
(つづく)
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