11/9-10「しあわせの経済フォーラム2019」横浜戸塚開催
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は私たちにとっての「しあわせ」とは、地球の存立とともにしかあり得ないとした10月25日付の記事を紹介する。
世の中は何のためにあるのか。政府の存在意義は何か。企業とはどのような存在か。自然と人間はどのように関わり合うべきなのか。素朴な疑問はあるが、深く考える機会は少ない。
私たちは自分でものを考えていると思い込んでいるが、実際は違うことが多い。外から吹き込まれた情報をそのまま鵜呑みにしていることが多いのだ。
私たちが得る情報の発信源は、学校であり、会社であり、メディアだ。情報発信源には、これ以外にも書物があり、自己の思索がある。しかし、書物や自己の思索によって判断を形成することがめっきり少なくなっている。
戦後の日本では米国が圧倒的な支配権を持った。そして、米国が望む政治の体制が構築されて現在まで続いている。米国にとって都合の良い日本が作られてきたわけだ。
その米国を支配しているのが巨大な資本だ。「巨大資本の巨大資本による巨大資本のための国家」が米国でも日本でも構築されてきた。
巨大な資本の目的は資本の自己増殖だ。飽くなき利潤追求。これが資本の運動原理である。
生産活動の果実は資本と労働が分け合う。資本が資本に帰属する利益を拡大するためには労働の取り分を減らすことがもっとも手っ取り早い。労働者は下流へ下流へと押し流されることになる。
大資本が利益を極大化するには、世界の市場を統合することが有効だ。世界を1つの市場に統合し、画一的な商品・サービスの大量生産、大量消費を行うことが資本の利益を極大化させるための方策になる。
自然は人間が管理して利用するものであって、人間が自然のなかで活動するのではなく、人間の活動に合うように自然を利用する。
農林水産物の製造も工場や大規模工法による大量生産が選択される。効率が最優先され、食の安全、安心は無視される。個人=労働力は大資本の利益を生み出すための消耗品でしかない。
家族やコミュニティが分断され、個人は孤立する。「しあわせ」が私たちの生活から消滅する危機が迫っている。
ヘレナ・ノーバーグ・ホッジさんが提唱する「しあわせの経済」ドキュメンタリー映画が公開されている。『幸せの経済学』
アマゾンが動画を配信しているので、ぜひ一度ご高覧賜りたい。
今、問われる幸せとは?真の豊かさとは?人や自然とのつながりを取り戻す暮らし方を探るドキュメンタリー。GDPからGNHへ。グローバリゼーションから、ローカリゼーションへ。
世界中に広がるローカリゼーション運動のパイオニア、ヘレナ・ノーバーグ=ホッジが人と自然とのつながりを取り戻す「ローカリゼーション」を提唱します。
今まで世界では国の豊かさを測る指標として「GNP(国民総生産)」や「GDP(国内総生産)」などが使用され、どれだけ経済成長したかということが「豊かな国」と定義だと信じられてきました。本当の豊かさとはなにか?それを、今こそ考える時ではないでしょうか。
(アマゾンサイトの紹介文)
この「しあわせの経済」国際フォーラムが11月9日・10日に、横浜戸塚の明治学院大学戸塚キャンパスで開催される。
私たちが失いつつある「しあわせな社会」とはどこにあるのか。ヘレナさんが提示するキーワードはローカリゼーションだ。
※続きは10月24日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「『しあわせな社会』とは何かを考える」で。
▼関連リンク
・植草一秀の『知られざる真実』関連キーワード
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