【業界ウォッチ】サブスクビジネス
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定額料金を払えば、一定期間サービスを利用できたり、商品を購入できる「サブスクリプション(サブスク)」が、ブームといえる現象を引き起こし、企業が続々参入している。
もともと、ネットの音楽や映画など動画の配信サービスでは、聴き放題、見放題が当たり前で、アマゾン、アップル、ネットフリークスなどがサービスを競い合っている。
それがここ数年、飲食店が採用し、サブスクが多くの人の知るところとなり、今でも参入が相次いでいる。
飲食業界は、日々きびしい集客合戦を繰り広げているが、ラーメン店、居酒屋、レストラン、カフェなどが導入し、顧客を取り込み固定客として囲い込み、一定の売上を確保する狙いがある。
2017年11月と早い時期から始めて注目を集めたのが「野郎ラーメン」。「豚骨野郎」780円(税込)など看板商品の3アイテムを、月額8,600円(税抜)で1日1杯を提供する。
単純計算すると12日以上で元がとれ、毎日行くと65%引きで食べられることになり、野郎ラーメンファンにとってはたまらないサービスとなる。
月額料金3万円で会員を含め4人まで利用できる六本木のフレンチのワインバー「プロヴィジョン」も高級業態ということで話題となった。
今後はこうしたサブスクが増えていくものと思われる。
飲食業だけではなく、さらに、車、家具、洋服・アクセサリーなどのレンタルや、美容サロンといったサービス業にも広がっている。
トヨタは、今年2月から3年間で1台のトヨタ車に乗れるものと 6種類のレクサスブランド車を乗り継げる2つのサービスを展開している。
変わったところでは、日比谷花壇が1日1本「本日の花」を月額1,187円でもらえるサービスを提供しており、毎日利用すれば約40円となる。生花はロス率の高い商品で、廃棄ロス防止となり、来店動機となり、ほかの商品の購買につながることにもなる。
サブスクは、話題先行の傾向もあるが、消費者に新たな商品やサービスをする提供方法で、消費を喚起するきっかけにもなる。消費者が利便性や割安だと感じられるものは、定着していくだろう。
【西川 立一】
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