九州地銀の2020年3月期 中間決算発表~今日11日は6行
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【表1】を見ていただきたい。九州地銀(18行)の第二四半期(中間期/9月期)決算の発表日の推移表である。
~この表から見えるもの~
◇昨年トップで発表したのは十八銀行で19年11月7日(水)。しかし、ふくおかFGと経営統合し、その傘下銀行となったため、その名で決算発表することはなくなった。ふくおかFG(傘下行/福岡銀行・熊本銀行・親和銀行)と十八銀行は16年2月、経営統合に基本合意。当初は17年4月に統合し、1年後に十八銀と親和銀が合併する予定だったが、独禁法の関係で公正取引委員会が承認せず2度延期。そのため、両行は長崎県内の貸出金総額1,000億円弱の債権を他行に移す方針を示すと、公取委はシェアが約75%から約65%に下がることで「競争が制限されない」と判断。異例の2年にわたる審査が決着し18年7月24日に公取委が経営統合計画を承認。・十八銀行は今年3月27日に上場を廃止 (東証一部・福証)。十八銀行が上場を廃止したことにより、全国で唯一、長崎県に本店を置く上場企業はゼロとなった。長崎県の推計人口は1,325,205人(2019年10月1日現在)、全国47都道府県の30位。ただ、長崎県は離島が多く、人口の減少にともなう地域経済の縮小が急速に進んでいる。ただ、暗い話ばかりではない。佐世保市に本社があるハウステンボスが2~3年後をメドに東証一部上場を目指している。しかし、その間、不名誉な記録が続くことになる。
・19年4月1日、十八銀行はふくおかFGと経営統合しその傘下行となった。来年4月1日、同行(長崎市)は親和銀行(佐世保市)と合併して十八親和銀行(長崎市)となる。
◇今年トップで発表したのは西日本FHで、昨年トップの十八銀行より1日早い11月6日(水)。7日は北九州銀行を傘下に置く山口FGと筑邦銀行の2行。8日は佐賀銀行と宮崎銀行の2行で昨年と同様に累計6行。
・今日11月11日(月)に発表するのはふくおかFG傘下の4行(福岡銀行・熊本銀行・親和銀行・十八銀行)と、大分銀行、南日本銀行の計6行。
・明日12日は九州FG傘下の2行(肥後銀行・鹿児島銀行)と、宮崎太陽銀行、福岡中央銀行、豊和銀行、佐賀共栄銀行の計6行となっている。【表2】を見ていただきたい。8日までに20年3月期の中間決算(9月期)を発表した銀行の経営成績の推移表である。
~この表から見えるもの~
◇6行の(FG・FHを含む)の当期純利益は筑邦銀行以外、前年比ですべてマイナスとなっているのがわかる。日銀が進めるマイナス金利政策の影響が大きいことが読み取れる。◇20年月期(通期)の親会社に帰属する当期純利益の予想では、北九州銀行を傘下に置く山口F G (山口銀行・もみじ銀行・北九州銀行)だけが、前年比+3,352百万円の265億円(14.5%増)を予想している。
・前年比一番大きくマイナス予想しているのは佐賀銀行で前年比▲636百万円の20億円(前年比▲24.1%)。次が宮崎銀行で前年比▲2,129百万円の76億円(▲21.9%)。以下、筑邦銀行は前年比▲135百万円の7億円(前年比▲16.2%)。西日本FHは▲1,899百万円の210億円(前期比▲8.3%)の予想となっている。
<まとめ>
【表3】を見ていただきたい。中間決算の発表を終えた銀行の株価推移表である8日の株価を見ると筑邦銀行は売買がないが、西日本FHなど値を下げているのがわかる。はたして、今日以降、中間決算の発表を予定している銀行(佐賀共栄銀行は未上場)の株価はどのように推移するのだろうか。【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】
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