管理栄養士、セラピストが未病ケアをサポート(前)
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(一社)日本未病プラン協会
医療関連機関と連携しながら健康づくりを提案する(一社)日本未病プラン協会が、健康経営の支援事業をスタートさせる。従業員向けに簡易検査を行いながら、検査後のフォローアップとして、中医学、アーユルヴェーダ等の東洋医学の考え方をベースに、未病改善のメソッドを紹介している。
簡易検査で健康増進、未病意識を向上
同協会は今年5月、パシフィコ横浜で開催されたイベントに企業とのタイアップで未病ケアを啓発するデモンストレーションを行った。イベントで使用した測定器は、指を置くだけで血管の老化度を測定する簡易型の血管年齢測定器。3日間の会期中、協会のブースに立ち寄った一般来場者は約500名。検査を受けるのは、ほとんどが中高年女性だ。
検査後に手渡されるチェックシートには「あなたの血管年齢は〇〇歳」と表示されるので、女性たちは実際の年齢と比べて悲喜こもごもの反応を見せる。協会関係者は「今回は一般の方に未病リテラシーを高めるきっかけになればとの思いで参加した。今後は企業向けの未病啓発活動を行っていく」と話す。
企業向けの検査メニューには、体内の酸化ストレスレベルを測定する「遺伝子酸化損傷検査」、指先から一滴の血液を採取するだけで13種類の血液検査ができる「生活習慣病+糖尿病セルフチェック」「ピロリ菌検査」などすべて郵送式の簡易キットとなっている。
これらの検査でリスクが高いと判定されれば、提携する医療機関の紹介も行う。また、協会スタッフである管理栄養士やサプリメントアドバイザーが食事指導を行ったり、提携する機関から自分で行うストレスケアの仕方を教える講師を派遣したり、希望に応じて企業に赴きセラピストが施術を行うなど、多角的な観点からサポートできる体制を整えている。
その1つに「ビジョン・トレーニング」がある。これは入力・判断・出力という3つの要素を鍛えるトレーニング法で、目で見た情報を脳に伝え、分析・判断し、即座にアウトプットするという一連の動きを鍛えるもの。見る能力の鍛錬は、いわゆる視力を向上させることとは異なる。眼球が上下左右にしっかり動いて、どれだけ広く見ることができるか、また速く動くものをどれだけ正確に目で追って見ていけるかという眼球運動能力。さらには、目で見た物の情報を脳に伝えて分析・判断し、行動に移す力や、見た物を映像として脳に記憶し、その情報を整理し、さまざまなことに効率良く関連付けていける力を養うこともできる。
これらは、子どもの時に行うとさまざまな運動能力や物事に対する集中力が備わるが、大人でも同じように集中力や物事を俯瞰して読む力が備わるので、相手の立場や考えを読む力が付き、業務処理能力の向上や営業活動におけるパフォーマンス向上にも役立つという。
(つづく)
【吉村 敏】
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