【政界インサイダー情報】新型コロナウイルス問題 IRを直撃
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ここにきて、我が国も東京、大阪の大都市を筆頭に、日々急激な新型コロナウイルスの全国的拡散で、経済への大打撃も含めて予断を許さない状況です。
とくに、米国の状況は日本をはるかにしのぐ危機的な環境で、皆さまご承知の通りです。IR関連でいえは、先日ご報告したばかりの大阪IR唯一の事業予定者"MGMとオリックス共同体"が瀕死の状況。最大の理由は、MGM本社ラスベガスを含む世界中でのカジノ施設の閉鎖にともなう財務事情の悪化、さらに、当該国空港の閉鎖、海外出張禁止令などなど、いつ収束するかわからない各々それぞれ最悪な環境です。
しかしながら具体的な問題は、大阪IRの場合、RFPは完了し、事業者選定(唯一のみの応募だった)は終わったものの、これから大阪市行政が来年の国への申請締め切り日(2021年1月~7月までに)に間に合わせるには、今後、速やかに、この事業予定者は本件開発事業に関わるすべての詳細な計画を立て、より一層の本格的作業の段取りをしなければならないわけです。
要は、"絵に描いた餅"(RFP)を本当に食べられるように、その詳細な準備が必須なのです!すでにご説明しているように、本件事業開発のコンソーシアムは、前述のように"MGM"と"オリックス"併せて地元財界企業の関西電力、大阪ガス等の共同事業体なのです。また、その日本側エクイティ総額は1,400億円を必要としており、それが「絵には描いたが?」という状況に陥っているのです。
日々、このコロナ問題での最悪な経済事情と先が読めないことからさらに疲弊し、かつて経験したことのないこの環境下、あのTOYOTAでも現状を憂慮し、2兆円の借入枠の申請をしている状況です。要は、この日本側投資負担1,400億円の約束(RFP)をいかに実行できるかということです。
大阪市行政は、今回この懸念から国への申請準備期間の延長を正式に告知して、先延ばしにしました。当然、前述の米国MGMとの、より重要な打ち合わせも、日米の海外渡航禁止で取り止め、これを実行できる状態ではありません。しかし、この状況でも安倍政権は来年2021年1月からの本件受付開始と締切日同年7月末をいまだ変更していません。
長崎IRもすでにお伝えしているように、今月からRFPの受付開始です。また、和歌山も同様に開始すると告知しています。
ともに、いまだ日本側大手と地元財界の企業参加は1社も出てきていません。もう、いい加減にして、両者行政の首長さんは北海道の鈴木直道知事に習って、止めたらどうですか?と何度も重ねてアドバイスしています。
後になればなるほど恥をかきますよ!大阪IRでも、これだけ大変な状況なのです。多分、安倍政権は、この政府受付締切期日の延長はやらざるを得ないと考えます。長崎、和歌山、両者には無駄な税金を使わず、このコロナ問題は良い言い訳になる最大のチャンスです。
【青木 義彦】
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