2024年12月23日( 月 )

「コロナ蔓延下」におけるマンション販売動向について

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(株)九州産業研究所 代表取締役 板井 工典 氏

マンションの販売状況と「コロナ禍」における特徴的な動き

板井 工典 氏

 初の緊急事態宣言が4月7日に発令されました。その時に、まず大手のマンションデベロッパーがマンション販売をストップしました。4月16日には緊急事態宣言の対象地域が全国へと拡大されました。この時、地元デベロッパーの一部や、準大手が販売をストップ。一部デベロッパーは、事前に予約した方のみに対応し、販売を続けました。

 実は、3月いっぱいまで販売は比較的堅調でした。これは、福岡市内だけでなく、九州各地共通の状況でした。需要としては、4月にグランドオープンの物件があったのですが、来場者はゼロではありませんでした。通常10の来場があるとしたら7ぐらいのイメージだったので正直なところ、少し驚いています。なぜなら「3~4割になるのでは」と予想していたからです。しかし、それら以外で継続販売している物件については、0か1戸程度の販売になるのではないかと危惧しています。需要についても福岡、北九州、その他エリアで差異があるわけではなく、各地とも同じような傾向にあると思われます。

 実は今、各社とも「土地の仕入れ」に積極的に動いています。これまでは土地が高くなりすぎて、地場のデベロッパーではなかなか購入できませんでした。しかし、ここにきて土地オーナーによる現金化の意向もあり、都市部では数億円値下げして再度ビルを販売しようとする動きもあるようです。

九州産業研究所自体への影響と「次の1手」

 当社への影響でいうと、デベロッパーの担当者や責任者の方とお会いすることができなくなったことがあげられます。電話だとニュアンスが、お互いつかみづらいという思いは、正直あります。特に、担当者が変わると情報交換がスムーズにいきません。

 マンションの広告コンペについては、企画書作成などで広告会社の方と打ち合わせすることが多いのですが、電話やTV会議による打ち合わせに切り替わり、打ち合わせ後、企画書を作成し、すり合わせるという流れに変わりました。

 昨年度から計画していたことですが、全九州のマンション3,000棟のパンフレットなどをデータ化し、会員社向けのオンラインによる「販促物閲覧システム」を構築しようとしています。できれば、9月末までには完成させたいのですが、今回の「コロナ」でスタッフの働き方も変わったため、試行錯誤しながら構築していかざるを得ません。ただ、このシステムは、次の事業の柱となるので、なんとか間に合わせたいですね。

【井上 剛】


(株)九州産業研究所
所在地:福岡市中央区大名1-4-1NDビル4F
電話番号:092-781-4367
URL:https://www.kyusanken.co.jp/

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