2024年12月22日( 日 )

福岡県も緊急事態宣言が解除されるか~直近の感染状況を確認

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福岡県の直近の新規感染状況

 政府が14日に福岡県を含む39県の緊急事態宣言の解除を行うと報じられている。政府は解除の目安となる基準について正式に発表してはいないが、これまでの報道および14日の専門家会議によると、新型コロナウイルスの感染の状況、医療体制および検査体制の3つの要素から判断するようだ。

 感染状況について、新規患者数に関連する指標が2つ触れられている。1つは人口に占める新規患者数の比率であり、(1)「直近1週間の新規感染者数が10万人あたり、0.5人程度以下になること」もう1つはその比率の推移であり、(2)「直近1週間の新規感染者数の合計が、その前の1週間の合計を下回っていること」である。

福岡県新規感染者数の推移

 福岡県の人口は510万人であり、緊急事態宣言の解除に際しては、(1)直近1週間で新規患者数が25人以下であること、(2)その前の1週間の合計を下回っていることをクリアしないといけない。福岡県が取りまとめているデータによると、5月7日~13日の新規感染者数(PCR検査陽性者数)は6人と25人を下回っており、その前の4月30日~5月6日の新規感染者数は12人であり、いずれの条件もクリアしている。医療体制、検査体制については病床数、陽性率などが指標となるものと思われる。

福岡県PCR検査数の推移

 政府が緊急事態宣言を5月31日まで延期することを発表したのはわずか10日前の4日であり、この間に政府の対策の成果が現れたということであっても、不安に感じる国民は多くいるだろう。そもそも緊急事態宣言を解除する基準が事前に正式に発表されるのではなく、解除と同時に発表されるのであれば、解除という目標を達成するために基準が意図的に操作されているのではという疑念も残る。今後の防疫体制の基準となるような明確で納得できる指標が示されることを望みたい。

福岡県累計感染者数、退院者数の推移

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