健栄研発表、「抗ウイルスへの効果ない」食品は25素材に
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国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(健栄研)は、インフルエンザや新型コロナウイルスへの予防効果が期待できるとして広告宣伝している食品素材を次々に発表し、注意を呼び掛けている。
健栄研が5月中(5月1日~5月28日)までに発表した食品素材は「海藻 (昆布、もずく、めかぶ)」「カテキン(緑茶などの成分)」「緑茶(浸出液)」「ニコチアナミン (大豆などの成分)」「味噌・大豆」「エルダーベリー」「ラクトフェリン」「エキナセア」「フコイダン」「重曹」の10素材にのぼり、一部は文献が確認されているものもあったが「インフルエンザやウイルス性呼吸器感染症に対して効果があるといえる十分な情報とはいえない。新型コロナウイルス感染症に対して検討した論文もなく、情報の拡大解釈に注意」としている。
2月1日~4月末の期間も同様に、抗ウイルス関連で効果なしと発表された素材は「セレン」「亜鉛」「鉄」「ビタミンA」「ビタミンC」「ビタミンD」「ケイ素 (シリカ)」「プレバイオティクス (β-グルカン、オリゴ糖など)」「プロバイオティクス (乳酸菌・ビフィズス菌など)」「タンポポ茶」 「ニンニク」「水素水」「マヌカハニー」「オリーブ葉エキス」「納豆」の15素材が挙げられており、5月分と合わせると計25素材に上る。
健康食品を販売する業界関係者は「機能性食品制度により、臨床試験による効果を確認した論文は増えているものの、まだ不明確なものも多いので、業界全体でさらなるエビデンス構築が必要」「消費者保護のもと、注意喚起するのは当然だが、否定する内容が多い感もあり、もう少し機能性を肯定する食品素材も出してほしい」との声があった。
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