2024年12月04日( 水 )

【コロナに負けない(45)】地域への感謝と現場の責任感。「ありがとう基金」に1,000万円~フードウェイグループ

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 スーパーチェーンや精肉小売を手がけるフードウェイグループは5月28日、福岡市の「ありがとう基金」に1,000万円を寄託した。「ありがとう基金」は新型コロナウィルスと対峙する医療・介護従事者の支援を目的に福岡市が設立したもので、感染者受け入れ機関への給付金や医療物資の提供などに充てられる。

本部に設置された募金箱

 「仕事や収入を失った方々に比べると働く環境がある私たちは恵まれている」と感じた代表の後藤圭介氏は、特別定額給付金の給付決定を機に従業員に対し「本当に困っている人、必要としている人に貢献する機会」と募金を提案した。パート・アルバイトを含む1,600人の従業員がそれに応え約330万円が集まった。後藤氏は「従業員やその周囲の方にも、お金が必要な方が多数おられたはず」と反響の大きさに感謝する。なかには話を聞いた従業員の妻も共感し夫婦で合計10万円を寄託した例もあった。同社が670万円を拠出し、合わせて1,000万円を寄託した。

 一方、コロナ対策として、本部従業員は在宅勤務などを実施したが、店舗で働く従業員は厳しい環境に晒されていた。レジ担当者はキャッシュトレイを使用してもしなくてもお客から厳しい叱責を受けた。また、ソーシャルディスタンス維持のため行列整理をしていた際にも、お客から罵声を浴びた。そのような状況で感染の恐怖と戦いながら、インフラとしての責任感をもって売り場に立つ従業員に対し、4月5月の2カ月間、社員に月間2万円、パート・アルバイトに時給100円を「コロナ手当」として給付した。

3月27日に開業した「アイランドアイ照葉店」

 3月27日に開業した「アイランドアイ」など、同社は商業施設への出店も多い。他店が休業するなかインフラとしての役割を全うすべく営業を継続したものの、業績への営業は否めない。

 一方で、この間の試行錯誤が組織運営を中心として事業の見直しを進める機会となった。同社は関東・東海・中国地区においても事業を展開しており、人の往来の中止を余儀なくされたためリモートを活用して情報共有を行っていたが、現場で臨機応変に対応する力量が上がったと感じている。

 「ライフスタイルが変化するのは間違いない」(後藤氏)と感じる同社。6月30日にはJR武蔵小金井駅に開業する商業施設「SOCOLA武蔵小金井クロス」に出店。ニューノーマル時代の店舗に挑戦する。

<COMPANY INFORMATION>
代 表:後藤 圭介
所在地:福岡市早良区高取1-2-22
設 立:2000年6月
資本金:5,000万円
TEL:092-852-8170
URL:http://www.foodway.co.jp

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