更地から『まち』へ快進撃のウォルトン社(後)
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ウォルトン社の概略
北米を代表する不動産投資グループであるウォルトンは1979年、カナダで創業した。それ以来、未開発の調査・買収・開発計画および宅地開発の専門業者として、業績を伸展させてきた。結果、北米を代表する不動産投資グループの1つに数えられるようになった。2014年には、カナダの公的年金基金(CPPIB)と共同出資でプロジェクトを組むようになった。それだけの信用を確立したのだ。
それまでの同社の資金調達の手法の特性は、世界中に9万1,000人の顧客を有しており、彼らの信用の下に調達してきた。この会社の強みを要約すると、(1)創業35年以上の歴史、(2)約9万エーカーの土地資産を管理、(3)世界中に9万1,000人以上の顧客、(4)管理地の資産総額44億カナダドル以上、(5)74の償還済みプロジェクト、(6)償還済みプロジェクトの加重平均年間利回りは12.55%――となる。未開発地を『まち』へのプロジェクト
土地は、図の通り、5つのステージを経て『まち』へと変化していく。同社の未開発地プロジェクトは初めの2つのステージに着目し、将来成長が見込まれる土地の所有機会を提供してきた。従来、不動産ライフサイクルの初期段階への参加には膨大な資金が必要であり、大規模な資金力を持つ融資者に限定されてきた。だが、同社では、多くの方に機会を提供してきたことが特徴である。
ウォルトン社の「未開発地プロジェクト」は4つの戦略から成り立っている。
第一が「調査と買収」である。将来成長が見込まれる土地の調査を2年かけて行い、厳格な条件を満たした土地を買収する。
次に、買収した土地の所有機会をお客に提供する。続いて「土地計画」を行うことで、顧客に販売した土地の可能性を最大限に引き出す土地利用の計画を進める。そして最終段階では、土地を売却し「償還」を促すための働きかけを行う。
人口増の地区にしか進出しないウォルトン社が投資を行う地域は、厳しい条件付きで選ばれる。まずは人口増が期待されない地区には、投資しない。下記の項目の市場条件と取得条件に基づいて、選ばれる。
(1)雇用:着実な雇用増加および、低失業率を誇り、多種多様な経済に基づく持続的成長が望める地域
(2)人口:新規雇用の創出や、住宅市場の相対的な値ごろ感などの牽引要因が見られ、人口の増加と転入の見通しが明るいところ
(3)着工許可数:人口増加および国内移住に基づく住宅需要があり、戸建住宅の着工を積極的に促す地域
ウォルトン社の参入地域
(1)アメリカ西部―アリゾナ州、カリフォルニア州
(2)アメリカ南東部―ジョージア州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、フロリダ州、テネシー州
(3)アメリカ南部―テキサス州
(4)アメリカ東部―ワシントンD.C.地域▼ウォリントン社の参入地域の詳細はコチラ▼
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