2024年11月06日( 水 )

中国東北部と北朝鮮で活発化する火山活動:富士山の噴火も(3)

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 NetIB-Newsでは、「未来トレンド分析シリーズ」の連載でもお馴染みの国際政治経済学者の浜田和幸氏のメルマガ「浜田和幸の世界最新トレンドとビジネスチャンス」から、一部を抜粋して紹介する。今回は、2020年7月3日付の記事を紹介する。


 いずれにせよ、日本に近い朝鮮半島でも中国との国境沿いにある白頭山の噴火の予兆が明らかとなり、中国政府は自国民に対し、立ち入り禁止措置を発令した。韓国では「北朝鮮の地下核実験の影響か」との声が高まる一方だ。確かに、気象観測衛星の画像を見ると、北朝鮮の核実験場周辺はもとより白頭山の地形にも変化が見られる。各国の地震学者によれば、「人類史上最大の火山噴火の可能性がある」とまで警戒レベルが高くなっている。

 実は、白頭山は100年に一度の小噴火と1000年に一度の大噴火を繰り返してきた。

 前回の小噴火は1903年のこと。ということは、とっくに小噴火の周期を超えており、いつ噴火があってもおかしくない。しかも、前回の大噴火はちょうど1000年ほど前の話。

 日本では平安時代で、当時の記録によれば、日本海側を中心に大量の火山灰に覆われ、農業は壊滅的な被害を受けたという。農業だけではなく、交通網も寸断され、多数の死傷者が出たのである。

 冒頭に述べたように、その白頭山が2015年からは小噴火と大噴火が重なる重大警戒時期に突入しているわけだ。北朝鮮は06年、09年、13年そして17年と核実験を実施しているが、その都度、周辺で確認される地震の規模は大きくなっている。北朝鮮の核実験は白頭山の噴火や巨大地震を誘発していると思わざるを得ない。

 これは韓国、中国のみならず、日本や欧米の地震学者の一致した見方である。北朝鮮も韓国も避難訓練を繰り返しているが、日本は残念ながら対応が鈍いまま。いったん爆発すれば、たちどころに日本はその火山灰に覆われる危険があり、交通手段もマヒする恐れが大きいにもかかわらずだ。

 日本政府は「いたずらにパニックを引き起こしたくない」との判断をしているようだが、国民の生命、財産を守る手立てを講じる責任を放棄しているに等しい。であるならば、そんな心もとない政府には頼らず、食糧の備蓄や避難場所の確保など、自主防衛するしかないだろう。

※続きは7月3日のメルマガ版「中国東北部と北朝鮮で活発化する火山活動:富士山の噴火も(3)」で。


著者:浜田和幸
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