2024年11月24日( 日 )

【IR福岡誘致特別連載1】経済・雇用ともに再生、驚きの福岡IR~国有地「海の中道海浜公園」で新たに公式参戦、対象は米国系の中堅2社か?

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国有地「海の中道海浜公園」 面積約540ha(IR用途は約40haか)

 昨日19日、我が国の戦後史上最悪というGDP落ち込み環境下において、突然だが控えめに、福岡IR(カジノを含む統合型シティリゾート)誘致の可能性が「海の中道」という具体的な候補地をもってマスコミ各社によって報じられた。これは近い将来、そのおおよそ2年後の実現性が一気に高まるという報道ではなく、新型コロナウイルスで疲弊した福岡のまちの現状を踏まえた、大変に遠慮がちな報道であった。

 とはいえ、実現すれば福岡都市圏と西日本地域の経済再生にとってすばらしい案件であり、それも毎年多額の赤字を出し、政府の補助金で賄われている国有地(国民の土地)「海の中道」において、2兆円の経済効果、2万人の新規雇用創出が見込めるとしている。表面的には控えめに掲げているが、実際の中身は非常に大きなインパクトをもつものである!以後、より具体的な情報が徐々に出て来るはずだ。

 同19日、本件IRの誘致開発事業の政府への正式な立候補が、高島福岡市長ら福岡市行政ならびに市議会、九州経済連合会などの各関係機関宛に「誘致促進依頼を要請する上申書」として提出された。この要請は、当該地「海の中道海浜公園」の周辺自治体「IR誘致促進委員会、僕の街にアメリカがあったの会」の井上準之助会長を中心とした組織が1つにまとまってなされたものである。コロナ拡散問題で疲弊した現在の世の中にとってすばらしい朗報である。

左から阿部福岡市議会議長、井上IR誘致促進委員会会長、岩木前JC福岡代表、藤浦元デロイトトーマツ社員

 関係者によると、福岡市へのIR誘致開発は約2年前から水面下で具体的に計画され、緻密に準備されたうえで、今回の正式な上申書の提出(各種Evidenceも含む)に至ったとのことだ。

 従って、昨日19日にはあくまでもマスコミに本件IR誘致に関する必要最低限の情報を提供したものにすぎず、今後、その中身が具体的に出てくれば、他の全国の候補地のスタンダードな各種作業行程とは異なっており、その基本計画がすべて出来上がるのを待ったうえで、今回の上申書の提出に至った経緯が明らかになるであろう。

 というのは、本来であればセオリー上、当該地管轄の福岡市行政が先行準備を行うべきものである。しかしながら、今回は基本的なすべての下準備、基本計画等の必須条件が、正に民間の手により行われ、すべてが整ってから福岡市行政などに要請されたということだ。

 下準備はすでに完了しているということは、福岡市行政、市議会関係者などがほぼ政治的なリスクなしにこの話に乗れるように、各種条件が緻密に計算・配慮され、すでにクリアしているということだ。

 昨日19日の上申書提出の目的は、本件IRを福岡市行政と市議会が既成事実として受け取ったということを示すことにある。すなわち、昨日から公式に始まったということだ!

 今後、失業率が急激に上がるという予想のなか、これだけの新規雇用数は圧倒的であり、絶大なインパクトがある。ギャンブル依存症を理由として反対する勢力は居ないと考えられるかもしれない。また、若い世代にとって夢のあるエンターテインメント業であるから、率先して携わりたいものではないか。

西鉄和白駅(JR九州共用)

 また、本件目的の候補地「海の中道」駅までの鉄道インフラは、J R九州、西鉄、福岡市営地下鉄が相互に乗り入れている千早駅や和白駅での共用使用が可能(すべて軌道幅1,067mmの狭軌)である。一部はもともと赤字路線であり、加えて新型コロナでさらに疲弊した鉄道にとって、再集客策としても注目される。
 鉄道インフラは、他の候補地には一切類を見ない、福岡だけ既設のものである。また都市高速道路も充実しているため、新たな投資がほぼ必要ないため、稀に見る既存のインフラ網の充実ぶりといえよう!

 驚きの「福岡IR誘致開発促進、経済再生の主たる目的」となっている。あり得ない筈の、コロナ後のV字回復が具体的に見えてくる!

 ほかのスタンダードな候補地は、管轄行政が先行してすべてを実行準備するものを、民間が自己の組織で諸々のコスト計算と作業を行い、米国投資企業とも水面下で常に連携を取ってきた結果での本件上申書の提出である。

 彼らとは、本件IR候補地地元周辺自治体代表加え、前福岡青年会議所代表、元著名な監査法人社員であり、さらに米国在住の日系米国人参加の組織コンサルタント、著名な米国調査機関、事前の米国福岡領事館にも協力を依頼し、報告済みという。米国中堅ゲーミングオペレーター投資企業2社とも連携している。他に類をみないすばらしいチームワークである!

 関係者によると、この2社は北海道苫小牧市で並行作業をしていた米国Hard Rock InternationalにMohegan Gaming社であろうと推察される。もう一方のこの福岡においても水面下ながら現地視察などを終えており、ともに着々と準備実行してきているのである。

 郷土福岡の若者中心の経営者グループは、ラスベガスなどに行ったことのない人が煽るギャンブル依存症等のマスコミによる批判、何でも反対派などとの争いなど、予想される事前のトラブルを回避するため露出を避けた。このように賢明な戦略を立て実行してきた有能な人たちである。各地のサラリーマン組織、行政、民間の「コンプライアンス症候群」の人たちにはできない芸当であり、その能力は卓越している。

 これは本件IR開発にとってもっとも賢明な戦略といえよう!ほかの残っている各候補地のカジノに特化した中華系とは当初から相容れず、世界に名だたる総合エンターテインメント投資企業、大阪IRの米国MGMに、福岡IRの米国系2社(公募のためいずれか1社)を対象としているのである。

 「米中覇権争い」の最中、国の安全保障に対しても鈍感な横浜、和歌山、長崎行政においては、事実上、中華系のIR投資企業しか対象として残されておらず、「蚊帳の外」となっている。
 従って、IRの実現性は、米国系のみの大阪と福岡の2候補地に絞られたと言っても過言ではない。

 新型コロナで疲弊した九州、福岡、西日本の経済再生にとってすばらしい案件であり、福岡市行政の財政再建ならびに国土交通省管理下の広大な国有地、赤字だらけの特殊法人運営「海の中道海浜公園」、その周辺のJ R九州、西鉄、福岡市営地下鉄などの赤字路線にとっても、この環境下で「渡りに船」である。経済のV字回復など夢のまた夢であるが、これだけの準備をした人たちに感服する次第である。

 皆さん、これは楽しみでである!受理した福岡市行政および市議会も、より具体的になれば積極的な姿勢を示すことは間違いない。今後本件について速やかに検証し、早い時期に結論を出すのではないか。

 政府の認定は2年後である!その手続き上、正に「チャンスは今しかない」のである。福岡の若者よ、福岡市行政よ、精一杯、この実現に向けて頑張れ!

【青木 義彦】

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