2024年12月04日( 水 )

中小企業に「優しい」感染症対策~注目が集まるプラダンパーテーション

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ
法人情報へ

感染症拡大予防策「パーテンション」

 新型コロナウイルス検査の陽性者数は減少するどころか増加しており、その勢いは衰える気配がない。

 このような状況のなかで経済活動を行う施設や企業において、「マスク着用、検温、消毒」は、感染予防において必須の3原則になっている。さらに、コロナはエアロゾルや飛沫を介して感染する恐れがあるため、アクリル板のパーテーション、天井から吊り下げるビニールシートなど、さまざまな設備投資が必要だ。

 感染予防策として、大手企業を中心にこれらの設備投資が実施されているが、厳重に対策するほど投資額は増加し、さらに社内・社外問わず、対面の機会が多いほど投資額は高い傾向にある。

 とくに感染予防のためのパーテーションは、アクリル製と段ボール製の2種類が主に市場に出回っており、価格、見た目、耐久性、手軽さなどの需要に合わせて使い分けがなされている。

 アクリル製パーテーションは透明で、もっとも見た目が良いとされており、耐久性にも優れているため、銀行や大手企業の受付に多く導入されている。しかし、アクリル製は耐久力がある一方で、重量も大きく移動がしづらく、価格も段ボール製に比べると高い。

 段ボール製のパーテーションは価格が安く、軽いため移動しやすいが、縁の部分が目立ちやすい。また段ボール製は紙製品であるため、アクリル板に比べて湿気に弱く、アルコール消毒への耐久性が低い。

良いとこ取り? ~プラスチック段ボールのパーテーション

 感染予防のためのパーテーションとして、注目が集まりつつあるのが軽量プラスチック製のパーテーションだ。軽量プラスチックは「プラスチック段ボール」とも呼ばれており、工事現場や引越作業において壁を養生するシートなどに利用されている。

 アド印刷(株)(福岡市博多区)は、オフィス用4種類と学校用5種類の軽量プラスチック製パーテーションの販売を開始した。「感染症予防は必要だが、いつ収束するか先が見えない状況のため、現状としては多額のコストをかけることができない」といった悩みを抱える企業・団体を対象としたもので、その手軽さと低価格が評判を得ている。

 アド印刷・東京支社長である樋口氏は「プラスチック段ボールは紙製の段ボールに比べて軽く、湿気に強いため、長期間の利用が可能だ」としている。このような特長から、同商品は持ち運びしやすく、保管時にも劣化しづらい。

 「ウィズコロナ」の時代に入った現在、来るべき「アフターコロナ」「ポストコロナ」における感染症予防は、企業にとって、顧客にとどまらず従業員やその家族を守るうえで必要なことだ。しかし、企業によっては業績が芳しくない状況で感染症予防にコストをかけることが、大きな負担となることもあるだろう。

 感染症対策と企業業績の両方を解決できる方法の1つになる可能性をもつ同商品、興味のある企業は検討する余地があるのではないだろうか。

【麓 由哉】

▼関連リンク
アド印刷(株)

関連記事