世界平和に向けて(13)ベトナムからの外国人技能実習生が再び日本へ~国際異業種研修組合
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新型コロナウイルスの感染拡大により海外との往来が制限され、それにより生じた技能実習生の実習継続の問題については以前に報じていた。新規の技能実習生が来日することも非常に難しくなっていたが、少しずつ変化が見られる。
外国人技能実習生受入に係る職業紹介などを行う国際異業種研修組合(明川文保代表理事)は、先日、約8カ月ぶりに新規の実習生(ベトナム人)を受け入れた。なお、彼らが関西空港に到着後、諸手続きを経て空港を出発するまで2時間半の時間を要したという。このように以前よりは時間と手間がかかることは承知しておくべきだろう。
明川代表理事(DEVNET International世界本部総裁)は、日本は人口が減っていくため、そのために海外の人材に来てもらい、また定着してもらう必要があるとの認識を示す。
また、日本企業の海外事業の展開という点でも、海外の人材に日本に来てもらうことは重要であるという。たとえば、日本人がベトナムなど海外に行ってもうまくいかない可能性が高い。言葉が通じず、そのため、法律が分からず、現地の人の心を掴めない恐れがある。
それよりは、ベトナム人なりを日本に招き、3~5年徹底して学んでもらい、そのなかの優秀な人材を現地法人で採用すればよいという。彼らにとっても、先進国日本で研修を受けた人材ということで他の人との差別化になり、メリットがあるのではないかという。
また、人材育成に関しては、ベトナムの現地の大学に対してロジスティクス学部、食品製造学部などの新規設立を提案し、実現させてきたという。
このように海外から人材を呼び込むことは歴史上すでに経験している。例えば、奈良時代に疫病が流行し、多くの人が亡くなるという社会的危機に直面したが、当時の政権は平城京に遷都するとともに、大規模な移民を受け入れたという。
技能実習生の受け入れ再開は、当面は様子を見ながら行われるであろうが、このなかから上記のように日本と母国に貢献する人材が育っていくことを期待したい。
【茅野 雅弘】
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