中国経済新聞に学ぶ~世界ぜいたく品の半分は中国人が買った(後)
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中国のぜいたく品消費は、なぜ増加し続けるのだろうか
これまでの10年間を振り返ると、中国の消費市場は全体として日進月歩で成長してきた。10年前には、都市世帯の可処分所得は14万元(1元は約15.9円)以下が92%であったが、今は半分以上が富裕世帯の仲間入りをしており、可処分所得は14~30万元に達した。
収入が増加して基本的な生活ニーズが満たされると、今度はより高い生活の質を追求し始める。消費力が高まると、商品を選ぶときにますますブランドを重視し、健康を大切にし、ファッションを追求し、個性の発揮を大事にするようになり、商品の品質に対する要求も大幅に上昇し、高級消費財やより良いサービス体験のためなら、プレミアムを支払ってよいと考えるようになる。
もちろん、買いものをするには商品がなければならない。中国内外では、ぜいたく品にかかる税率が異なるため、多くの人は海外に出かけて購入し、代理購入サービス業界もこうした状況のなかで誕生した。
ここ数年、中国政府はさまざまな関税、付加価値税、消費財の行郵税(個人の輸入物品に対する関税)の引き下げ措置を打ち出し、国内の高級ぜいたく品ブランドの敷居も下げた。国務院は2019年4月、一部の日用消費財の行郵税の税率引き下げを発表し、これには一部の高価なアクセサリー類・ジュエリー類、高級腕時計、高級化粧品などが対象に含まれ、税率はそれ以前の60%が50%に引き下げられた。
さらにここ数年、インターネットが人々の心に深く入り込み、ぜいたく品のマーケティングルートがデジタル化への変革を遂げ、高級消費財がさらに手の届きやすいものになった。
ぜいたく品消費のルートが高度にデジタル化して細分化するなかで、若い消費層はSNSやオンラインプラットフォームで情報を得ることができるため、買い物も実店舗のみに限らず、代理購入、オンラインモール、ブランドの公式アカウント、ミニプログラム、SNSなどを用いる新しい購入スタイルが次々に登場した。
とくに今年は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、オンラインルートで買い物をする消費者が目に見えて増加し、国内でのオフライン消費が海外でのショッピングや代理購入にほぼ取って代わったため、中国人が各種ぜいたく品を手に入れるためにかかるコストが大幅に低下した。
中国市場は、ぜいたく品メーカーにとって「複雑で挑戦に満ちた市場」とされており、ますます多くのぜいたく品ブランドが中国国内の販路を絶えず拡大するようになった。
(了)
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